雑・四季通用の合わせ色目
雑・四季通用の合わせ色目とは、雑*ざつが「入りまじる」を意味するように、特定の季節に限定されず、四季を通して着用することができる、表地と裏地の色の組み合わせのこと。季節に左右されない、落ち着いた色調が主に用いられている。
松重 まつがさね
青 / 紫
別説 合わせ色目(表 / 裏)
萌黄 / 紫
四季を通じて変わらない常緑樹の松の葉の濃さを思わせる、深く落ち着いた色の重なり
春夏秋冬
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比金襖 ひごんあお
比金青 ひごんあお
青(黄みあり) / 二藍
別説 合わせ色目(表 / 裏)
青黄 / 二藍
比金襖に見られる、金に黒みを含ませた落ち着いた色調に基づき、深みと渋みを帯びた色の重なり
常は用いず / 一日晴に
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脂燭 しそく
紫 / 紅
別説 合わせ色目(表 / 裏)
紫 / 濃紅
昔の室内照明に用いられた松明の光を思わせる、黄みを帯びた温かみのある色の重なり
春夏秋冬
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香 こう
香 / 香
香木の薫りを連想させる、静かで奥行きのある色の重なり
春夏秋冬
老人は裏白
苦色 にがいろ
香(黒みあり) / 二藍
渋みを含んだ暗色で、苦味のある趣を帯びた色の重なり
染色技法における「苦色」に因んだ色合わせ
春夏秋冬
十歳より二十歳 / 祝儀には用いず
胡桃色 くるみいろ
香 / 青
胡桃の殻のような、赤味を帯びた褐色の落ち着いた色の重なり
春夏秋冬
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蘇芳香 すおうこう
蘇芳 / 黄
別説 合わせ色目(表 / 裏)
蘇芳 / 赤みのある黄
蘇芳で染めた深みのある赤に、かすかな香りを思わせる趣を加えた色の重なり
染色における「蘇芳香」に因んだ色合わせ
春夏秋冬
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秘色 ひそく
瑠璃色 / 薄色
別説 合わせ色目(表 / 裏)
瑠璃色 / 淡青
青磁のように青みを帯びた淡い緑が静かに光る、奥ゆかしい趣を表す色の重なり
春夏秋冬
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縹 はなだ
花田 はなだ
縹 / 縹
晴れた空や澄んだ水を思わせる、明るく冴えた青の色を表す色の重なり
春夏秋冬
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今様色 いまよういろ
紅梅 / 濃紅
当世風の洗練を感じさせる、華やかで人目を引く趣を表す色の重なり
染色における「今様色」に因んだ色合わせ
春夏秋冬
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葛 くず
青(黒みあり) / 淡青
夏の野に繁る葛の葉や花を思わせる、やわらかく落ち着いた趣を表す色の重なり
春夏秋冬
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赤色 あかいろ
赤 / 二藍
紅を基調とし、あたたかさと艶を表す色の重なり
春夏秋冬
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二つ色 ふたついろ
薄色・薄色・黄・黄・萌黄・萌黄 / 薄色・薄色・紅・紅・萌黄・萌黄
黄色や萌黄などの明るい色に、薄色や紅を重ね、単色ではない複数の色の重なり
女房装束の襲の色目*かさねのいろめ「二つ色」に因んだ色合わせ
春夏秋冬
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葡萄染 えびぞめ
蘇芳 / 縹
別説 合わせ色目(表 / 裏)
青 / 濃紅梅
深い紫を重ね、山葡萄の実が熟して艶やかに色づくさまを表す色の重なり
春夏秋冬
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檜皮色 ひはだいろ
蘇芳 / 二藍
別説 合わせ色目(表 / 裏)
檜皮色 / 檜皮色
檜の樹皮の、赤みを帯びた落ち着いた色合いを表す色の重なり
春夏秋冬
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海松色 みるいろ
萌黄 / 縹
別説 合わせ色目(表 / 裏)
濃萌黄 / 淡萌黄
海辺に生える海松の、濃淡ある緑のしっとりとした趣を表す色の重なり
春夏秋冬 / 祝い / あるいは秋
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木賊 とくさ
萌黄 / 白
別説 合わせ色目(表 / 裏)
黒青 / 白
野に生える常緑羊歯類の木賊*とくさの、青みを帯びた清らかな緑を表す色の重なり
春夏秋冬
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黒木賊 くろとくさ
青(黒みあり) / 白
別説 合わせ色目(表 / 裏)
青みのある黄 / 白
「木賊*とくさ」の緑に黒みを加えた、深く沈んだ色調を表す色の重なり
春夏秋冬
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青丹 あおに
青(濃気あり) / 青(淡気あり)
別説 合わせ色目(表 / 裏)
濃青(黄差し) / 濃青(黄差し)
古代の顔料である青丹の、青みを帯びた粘土のような土色の趣を表す色の重なり
春夏秋冬
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紅匂 くれないのにおい
紅(淡し) / 紅(濃し)
別説 合わせ色目(表 / 裏)
紅 / 淡紅
ほのかに匂うような、淡くやさしい紅の色調を表す色の重なり
春夏秋冬
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紅薄様 くれないのうすよう
紅 / 白
別説 合わせ色目(表 / 裏)
濃紅 / 淡紅
淡くにじむ紅の、はかなげな色合いを表す色の重なり
春夏秋冬
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青鈍 あおにび
濃縹 / 濃縹
青みを含んだ鈍色の、静かで落ち着いた趣を表す色の重なり
染色の「青鈍*あおにび」に因んだ色目
春夏秋冬
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