飛鳥時代・奈良時代の元号【日本の暦】

日本の暦

飛鳥時代

 

1

元号名
大化 たいか
始期
皇極天皇4年6月19日
ユリウス暦:645年7月17日
終期
大化6年2月15日
650年3月22日
年数
6年
天皇名
第36代 孝徳天皇
こうとくてんのう
在位
皇極天皇4年6月14日-
白雉5年10月10日
 
645年7月12日-654年11月24日
改元理由
天下安寧(てんかあんねい / 世の中が穏やかで安定していること)
政化敷行(せいかふえん / これから朝廷が政治を取り仕切ること)
由来・出典
「日本書紀」巻25 孝徳天皇
日本書紀(にほんしょき)とは、日本最古の歴史書のひとつ。
 
改天豊財重日足姫天皇四年為大化元年
天豐財重日足姬天皇(あめとよたからいかしひ たらしひめのすめらみこと/ 皇極天皇の和風諡号<わふうしごう>)の4年を大化元年に改める
「書経(尚書)」周書 大誥 第35
書経(しょきょう)とは、古代中国の経書。
 
肆予大化誘我友邦君
故に予(われ)は大いに我が友邦(ゆうほう / 互いに親しくしている国)の君主たちを誘い導く
「漢書」巻56
漢書(かんじょ)とは、古代中国王朝「前漢(ぜんかん)」のことを記した歴史書。
 
古者修教訓之官務以徳善化民、民已大化之後天下常亡一人之獄矣
古代人は徳を持って民を教え育成する公務を実践していた、人々が偉大になった後、世界は常に一人の人間が死ぬための牢獄になるでしょう
「宋書」巻20
宋書(そうじょ)とは、古代中国の南北朝時代の南朝の国「宋(そう)」のことを記した歴史書。
 
神武鷹揚、大化咸煕

2

元号名
白雉 はくち
白雉 びゃくち
白雉 しらきぎす
始期
大化6年2月15日
650年3月22日
終期
白雉5年12月30日
655年2月11日
年数
5年
天皇名
第36代 孝徳天皇
こうとくてんのう
在位
皇極天皇4年6月14日-
白雉5年10月10日
 
645年7月12日-654年11月24日
改元理由
穴戸国(あなとのくに / 山口県西部)の国司 草壁醜経(くさかべのしこぶ)が「白いキジ」を献上した祥瑞による改元
由来・出典
由来
良いことが起こる前兆を表す鳥とされる「白いキジ(白雉)」が献上されたことに由来する
「漢書」巻12 平帝紀
元始元年正月越裳氏、重訳献白雉
「論衡」巻8 儒増篇
周時天下太平,越裳獻白雉,倭人貢鬯草
西周の成王の時代に天下太平の象徴として、越裳(えつしょう / 中国南部の民族名称と思われる)が白雉を獻上し、倭人(日本人)が鬯草(暢草)を貢いだ

元号名

始期

終期

年数

天皇名
第37代女帝 斉明天皇
さいめいてんのう
在位
斉明天皇元年1月3日-
斉明天皇7年7月24日
 
655年2月14日-661年8月24日
改元理由
孝徳天皇の崩御に伴い、皇極天皇が重祚(ちょうそ / 一度退位した天皇が再び即位すること)して、斉明天皇となり元号を定めなかった
由来・出典

 

元号名

始期

終期

年数

天皇名
第38代 天智天皇
てんじてんのう
在位
天智天皇7年1月3日-
天智天皇10年12月3日
 
668年2月20日-672年1月7日
改元理由
重祚した斉明天皇以降元号は定めらていない
由来・出典

元号名

始期

終期

年数

天皇名
第39代 弘文天皇
こうぶんてんのう
在位
天智天皇10年12月5日-
天武天皇元年7月23日
 
672年1月9日-672年8月21日
改元理由
重祚した斉明天皇以降元号は定めらていない
由来・出典

3

元号名
朱鳥 しゅちょう
朱鳥 すちょう
朱鳥 あかみとり
始期
天武天皇15年7月20日
686年8月14日
終期
朱鳥元年閏12月30日
687年2月17日
年数
6か月
天皇名
第40代 天武天皇
てんむてんのう
在位
天武天皇2年2月27日-
朱鳥元年9月9日
 
673年3月20日-686年10月1日
改元理由
天武天皇の病気平癒(びょうきへいゆ)を祈願した改元と思われる
由来・出典
由来
中国の「四神(ししん)」のひとつである「朱鳥」は、良いことが起こる前兆を表す鳥と考えられており、天武天皇に「赤い雉(朱鳥)」が献上されたことを吉兆としたことに由来する
「礼記」曲礼
礼記(らいき)とは、古代中国の経書。
 
行前朱鳥而後玄武、左青龍而右白虎
列の先頭に朱鳥、その後ろに玄武、左側に青龍、右側に白虎がいる
「史記」天官書
史記(しき)とは、中国最初の歴史書。
 
東宮蒼龍、南宮朱鳥、西宮咸池、北宮玄武
東宮に青龍、南宮に朱鳥、西宮に白虎、北宮に玄武

 

元号名

始期

終期

年数

天皇名
第41代女帝 持統天皇
じとうてんのう
在位
持統天皇4年1月1日-
持統天皇11年8月1日
 
690年2月14日-697年8月22日
改元理由
天武天皇の崩御した翌年から元号を定めなかった
由来・出典

元号名

始期

終期

年数

天皇名
第42代 文武天皇
もんむてんのう
在位
文武天皇元年8月1日-
慶雲4年6月15日
 
697年8月22日-707年7月18日
改元理由
天武天皇の崩御した翌年から元号は定められていない
由来・出典

4

元号名
大宝 たいほう
大宝 だいほう
始期
文武天皇5年3月21日
701年5月3日
終期
大宝4年5月10日
704年6月16日
年数
4年
天皇名
第42代 文武天皇
もんむてんのう
在位
文武天皇元年8月1日-
慶雲4年6月15日
 
697年8月22日-707年7月18日
改元理由
対馬国(つしまのくに / 長崎県対馬)で国内で初め産出されたとされる「金」が献上された祥瑞による改元
ただし、献上された金は、対馬国で産出されたものではなかったという説もある
由来・出典
「易経(周易)」繋辞下
易経(えききょう)とは、古代中国の儒教の経典。
 
天地之大徳曰生、聖人之大宝曰位
天地の大いなる徳を生いい、聖人の大いなる宝を位いう

 

5

元号名
慶雲 けいうん
慶雲 きょううん
始期
大宝4年5月10日
704年6月16日
終期
慶雲5年1月11日
708年2月7日
年数
5年
天皇名
第42代 文武天皇
もんむてんのう
在位
文武天皇元年8月1日-
慶雲4年6月15日
 
697年8月22日-707年7月18日
天皇名
第43代女帝 元明天皇
げんめいてんのう
在位
慶雲4年7月17日-和銅8年9月2日
707年8月18日-715年10月3日
改元理由
宮中の西楼(せいろう / 西側にある高く造った殿舎)の上にめでたいことが起こる前兆とされる虹色の雲が現れた祥瑞による改元
由来・出典
由来
めでたいことが起こる前兆とされる虹色の雲「慶雲」が現れたことに由来する
「文選」巻6
文選(もんぜん)とは、古代中国の詩文集。
 
朝想慶雲興、夕遅白日移
朝はめでたい雲が生じると想うが、夕方には太陽が遠ざかるだろう
「晋書」巻54 陸雲伝
晋書(しんじょ)とは、古代中国王朝「晋(しん)」のことを記した歴史書。
 
天網広羅、慶雲興以招龍

6

元号名
和銅 わどう
始期
慶雲5年1月11日
708年2月7日
終期
和銅8年9月2日
715年10月3日
年数
8年
天皇名
第43代女帝 元明天皇
げんめいてんのう
在位
慶雲4年7月17日-
和銅8年9月2日
 
707年8月18日-715年10月3日
改元理由
武蔵国秩父郡(埼玉県秩父市)で採掘された「自然銅」が献上された祥瑞による改元
由来・出典
「礼記」第6篇 月令 孟春
是月也 天氣下降 地氣上騰 天地和同 草木萌動
この月や 天気は下降し 動植物の成育を助ける大地の精気は高く上がり 天と地は調和し 草木が芽吹き始める