選日
選日*せんじつとは、暦に記載される暦注*れきちゅう
/ 暦に記載されている、その日の吉凶や運勢などの注釈(ちゅうしゃく /本文中の語句または図表などに補助的に加える説明)の一種で、干支*十干十二支の組み合わせによって、その日の吉凶を占う占術のこと。
この暦注の中で、六曜*ろくよう、七曜*しちよう、十二直*じゅうにちょく / 中段、二十八宿*にじゅうはっしゅく、九星*きゅうせい、暦注下段*れきちゅうげだんに含まれないものをまとめて「選日 / 撰日」または「雑注*ざっちゅう」という。
三伏
三伏*さんぷくとは、陰陽五行説*いんようごぎょうせつに基づいて、「初伏*しょぷく
/ 夏至後の3回目の庚の日(かのえのひ)」・「中伏*ちゅうぷく
/ 夏至後の4回目の庚の日」・「末伏*まっぶく
/ 立春後の初めての庚の日」の総称のこと。
初伏・中伏・末伏の総称
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新しいこと
種まき
旅行
縁談・結婚
など
三隣亡
三隣亡*さんりんぼうとは、いつからか「この日に建築関係のことを行うと、向こう三軒両隣まで滅ぼす」という不吉な言い伝えが広まり、土木・建築関係の大凶日とされる日。
江戸時代の書物には、「三隣宝」や「三輪宝」と書かれていたこともあり、もともとは建築関係の行いに良い日とされる吉日だったようだが、のちに暦の編者が誤って表記したことで悪い意味に変わったという説がある。
土木・建築関係の大凶日
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引っ越し
家の購入・改築
地鎮祭・上棟式
建築関連の契約
など
十方暮
十方暮*じっぽうぐれ、じゅっぽうくれとは、六十干支*ろくじっかんしの「甲申*きのえさる
/ 甲子から21番目」から「癸巳*みずのとみ
/ 甲子から30番目」までの10日間のこと。
この10日間うち、十干と十二支のそれぞれの五行が相剋の関係*そうこくのかんけい
/ 互いを抑制し、エネルギーを削り合う関係にある干支が 8日集中していることから、この期間は何をやってもうまく行かないとされる凶日。
残りの相性の関係*そうじょうのかんけい
/ 一方の五行がもう一方の五行と力を与え合う関係にある「丙戌*ひのえいぬ
/ 甲子から23番目」や比和の関係*ひわのかんけい
/ 同じ性質をもつ五行が互いの性質を強め合う関係にある「己丑*つちのとうし
/ 甲子から26番目」は一般的には吉とされているが、周りの日の相剋の悪い影響を受けてしまうため凶日となる。
甲=木 / 申=金
金剋木*きんこくもく
/ 金属(斧・ノコギリなど)は木を切り倒す
相剋
乙=木 / 酉=金
金剋木
相剋
丙=火 / 戌=土
火生土*かしょうど
/ 火が燃え尽きた後に灰ができ、その灰が土となる
相性
丁=火 / 亥=水
水剋火*すいこくか
/ 水は火を消し止める
相剋
戊=土 / 子=水
土剋水*どこくすい
/ 土は水を吸収して、せき止める
相剋
己=土 / 丑=土
同気*どうき
/ 同じ性質をもつ気
比和
庚=金 / 寅=木
金剋木
相剋
辛=金 / 卯=木
金剋木
相剋
壬=水 / 辰=土
土剋水
相剋
癸=水 / 巳=火
水剋火
相剋
六十干支の「甲申」から「癸巳」までの10日間
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新しい事
相談ごと
婚姻・入籍・結婚式
旅行
引っ越し
建築
など
八専
八専*はっせんとは、六十干支*ろくじっかんしの「壬子*みずのえね
/ 甲子から49番目」から「癸亥*みずのとい
/ 甲子から60番目」までのまでの12日間のこと。
この12日間のうち、十干と十二支の五行の同気が重なる*専一 / せんいつ 8日間のことで、この期間は何をやってもうまく行かないとされる凶日。
また、十干と十二支のそれぞれの五行が同一の気ではない残りの 4日は「八専の間日*まび」といい、八専の悪い影響は受けないとされている。
壬=水 / 子=水
甲=木 / 寅=木
乙=木 / 卯=木
丁=火 / 巳=火
己=土 / 未=土
庚=金 / 申=金
癸=水 / 亥=水
辛=金 / 酉=金
癸=水 / 丑=土
丙=火 / 辰=土
戊=土 / 午=火
壬=水 / 戌=土
六十干支の「壬子」から「癸亥」までの 12日間
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引っ越し
入籍・結婚式
契約ごと
建物の解体
木の伐採
針灸
法事
神事
など
不成就日
不成就日*ふじょうじゅび、ふじょうじゅにちとは、「あらゆる物事がうまくいかず、悪い結果を招くとされる凶日」と言われ、この日に新しいことを始めるのは避けるべきとされてる。
あらゆる物事がうまくいかず、何事も成就しない日
休養
離婚
葬儀
引っ越し
神社の参拝
開業・開店
契約ごと
結婚式・入籍
など
犯土
犯土*つち / はんど / ぼんどとは、土を司る神様 土公神*どくしん / どこうしんが、本宮もしくは土中にいるため、土を汚してはならないとされる、六十干支*ろくじっかんしの「庚午*かのえうま
/ 甲子から7番目」から「甲申*きのえさる
/ 甲子から21番目」までの15日間のこと。
この15日間のうち、「庚午*かのえうま
/ 甲子から7番目」から「丙子*ひのえね
/ 甲子から13番目」までの7日間を「大土*おおづち / 大犯土」、「戊寅*つちのえとら
/ 甲子から15番目」から「甲申*きのえさる
/ 甲子から21番目」までの7日間を「小土*こづち / 小犯土」といい、この期間は種まきや井戸掘りなどの土いじりを慎むべきとされている。
また、大土と小土に挟まれている「丁丑*ひのとうし
/ 甲子から14番目」は「犯土の間日*まび / 中犯土 なかつち」といい、犯土の悪い影響は受けないとされている。
土を司る神様 土公神が、本宮もしくは土中にいる日
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穴掘り・井戸掘り
種蒔き
土いじり
土木工事
地鎮祭
伐採
など
臘日
臘日*làrì ラーリー
/ ろうじつ / ろうにちとは、旧暦の12月、一年の最後の日、大晦日*おおみそかのこと。
「臘」という漢字には「繋ぎ合わせる」という意味があり、旧年と新年の境目になる旧暦12月のことを「臘月*ろうげつ」ともいう。
もともとは、旧暦12月8日に行われていた、猟をして捕えた獣を先祖に捧げるという古代中国の風習「臘祭*ろうさい
/ 現代中国では「臘八節(lèbājie ラーバージェ / ろうはちせつ)」」に由来しているが、日本にはこの習慣は伝わらず、「臘日」は単なる暦注*れきちゅう
/ 暦に記載されている、その日の吉凶や運勢などの注釈(ちゅうしゃく /本文中の語句または図表などに補助的に加える説明)のひとつとなっている。
臘日の選日法は陰陽五行説*いんようごぎょうせつに基づき、冬季の水気を土の気で抑える辰日*たつのひや戌日*いぬのひを「臘日」とすると考えられている。
丑節 9日(旧暦12月9日)
小寒後の2度目の辰日
大寒に最も近い辰日
大寒後の最初の戌日
旧暦の12月
一年の最後の日
大晦日
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神事
結婚
など
一粒万倍日
一粒万倍日*いちりゅうまんばいび、いちりゅうまんばいにちとは、「この日に一粒の籾*もみを蒔くと万倍の稲穂が育つ」と言われ、何か新しいことを始めるのに最適な日とされる吉日。
また、大安や友引、天赦日などと重なる日は、さらに運気がアップするとも言われている。
この日に一粒の籾を蒔くと万倍の稲穂が育つされる日
種まき
財布の新調・使い始める
仕事始め
開店・開業
銀行口座開設
宝くじの購入
出資
結婚
など
借金
人からモノを借りる
他人とのトラブル
など
天一天上
天一天上*てんいつてんじょうとは、方位の吉凶を司る神様 天一神*てんいちじんが天に帰っている、六十干支*ろくじっかんしの「癸巳*みずのとみ
/ 甲子から30番目」から「戊申*つちのえさる
/ 甲子から45番目」までの16日間のこと。
この期間は、天一神が天に帰っているので、方角の禁忌*きんき
/ 月日・方位・食物などについて、習俗として嫌って避けることがなくなるため、良くない方角を気にすることなく、目的に向かって真っすぐ進んでいく運があるとされている良い日
方位の吉凶を司る神様 天一神が天へ帰っている期間
引っ越し
宝くじの購入
旅行
など
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