植物
その季節に生育が活発になる草花や果実、海藻などの植物を表わす季語。
草花
あいのはな
あゐのはな
タデ科の一年草
古くから染料*せんりょうになる植物として栽培されてきた植物
8月から10月にかけて、茎の先端に白い小花を穂状に咲かせる
蓼藍の花 たであいのはな
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草花
あかざのみ
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ヒユ科アカザ属の一年草
夏に黄緑色の花を咲かせた後、秋に平たい円形の黒い種子が枝先に実る
―
―
草花
あきあざみ
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キク科アザミ属の多年草
秋に咲くアザミの総称
大薊 おおあざみ
鬼薊 おにあざみ
煙管薊 きせるあざみ
南部薊 なんぶあざみ
野原薊 のはらあざみ
真薊 まあざみ
山薊 やまあざみ
山火口薊 やまばくち
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樹木
あきそうび
あきばら
―
バラ科の落葉低木
秋に咲く薔薇
秋の薔薇 あきのばら
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樹木
あけび
―
アケビ科の蔓性落葉低木
通草かずら あけびかずら
通草棚 あけびだな
あけぶ
おめかずら
かみかずら
山女 やまひめ
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草花
あさぎりそう
あさぎりさう
キク科ヨモギ属の多年草
白山蓬 はくさんよもぎ
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草花
あしのはな
―
イネ科の多年草
秋に蘆から大きな穂がでて、その先に紫色の小花を咲かせる
蘆の秋 あしのあき
芦の花 あしのはな
蘆原 あしはら
葭の秋 よしのあき
葭の花 よしのはな
葭原 よしはら
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草花
あまのみ
―
アマ科の一年草
夏に青や白い小さな花を咲かせた後、秋に光沢のある堅い実をつける
亜麻仁油絞る あまにゆしぼる
亜麻仁採る あまにんとる
苧の実 おのみ
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草花
あれちのぎく
―
キク科シオン属の多年草
荒地の菊、荒地野菊 あれちのぎく
いぬじおうぎく
―
雑穀
あわ
あは
イネ科の一年草
五穀のひとつ
粟刈る あわかる
粟の穂 あわのほ
粟畑 あわばたけ
粟引く あわひく
粟飯 あわめし
粟餅 あわもち
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草花
いそぎく
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キク科の多年草
いわぎく
きらくさ
しもかつぎ
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草花
いわれんげ
いはれんげ
ベンンケイソウ科イワレンゲ属の多年草
仏指草 ほとけのこうつめ
仏甲草 ほとけのこう
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草花 果実
ういきょうのみ
ういきやうのみ
セリ科ウイキョウ属の多年草
夏に黄色の小花を咲かせ、秋に楕円形*だえんけいの茶褐色の実をつける
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樹木
うすもみじ
うすもみぢ
まだ十分に紅葉しきらない、緑の残る淡い色の紅葉
―
―
草花
おしろいのはな
―
オシロイバナ科の多年草
夏から秋にかけて、夕方から多様な色の可憐*かれんな小花を咲かせ、朝には萎む*しぼむ一日花
おしろい
白粉草 おしろいぐさ
白粉花、紫茉莉 おしろいばな
金化粧 きんげしょう
銀化粧 ぎんげしょう
野茉莉 のまつり
紫茉莉 むらさきまつり
夕化粧 ゆうげしょう
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草花
おもいぐさ
おもひぐさ
イネ科やカヤツリグサ科のススキ、ミョウガ、サトウキビなどの植物に寄生*きせいする、ハマウツボ科ナンバンギセル属の一年草
オランダきせる おらんだきせる
きせる草 きせるぐさ
南蛮煙管 なんばんきせる
野菰 やこ
―
野菜
かいわりな
―
大根やカブ、小松菜などアブラナ科の野菜が発芽して二枚葉になった苗
殻割菜 かいわりな
貝割れ菜 かいわれな
二葉菜 ふたばな
―
草花
かりやす
―
イネ科の多年草
かいな
かきな
黄草 きぐさかいな
小鮒草 こぶなぐさ
そめしば
八丈刈安 はちじょうかりやす
―
野菜 芋類
かんしょ
さつまいも
―
ヒルガオ科サツマイモ属の多年生植物
中国でのサツマイモの呼び名「甘薯*ガァン シゥー / gān shǔ」
藷 いも
藷蔓 いもづる
甘藷の秋 いものあき
甘藷畑 いもばたけ
甘藷掘 いもほり
唐藷 からいも
紅薯 こうしょ
薩摩薯 さつまいも
島いも しまいも
蕃薯 ばんしょ
干藷 ほしいも
りうきういも
琉球薯 りゅうきゅういも
焼藷 やきいも
野菜 根菜類
きくいも
―
キク科ヒマワリ属の多年草
トッピナンポー
―
穀物
きび
―
イネ科の一年生作物
五穀のひとつ
古くから日本で栽培され、米の代用として食されてきた
黍刈る きびかる
黍団子 きびだんご
黍の穂 きびのほ
黍畑 きびばたけ
黍引く きびひく
もちきび
―
木の実
くちなしのみ
―
アカネ科クチナシ属の常緑低木
秋から冬にかけて、小さな種が詰まった黄赤色の実をつける
梔子の実 くちなしのみ
山梔子 さんしし
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草花
―
―
キク科の一年草
秋桜 あきざくら
大春車菊、大波斯菊 おおはるしやぎく
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草花
こなぎのはな
―
ミズアオイ科の一年草
初秋に、水田や小川などに水葵*みずあおいに似た碧紫色*あおむらさきいろの花を咲かせる水草
細水葱の花 ささなぎのはな
花こなぎ はなこなぎ
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種実類
ごま
―
ゴマ科ゴマ属の一年草
胡麻刈る ごまかる
胡麻叩く ごまたたく
胡麻干す ごまほす
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樹木
さくらもみじ
さくらもみぢ
秋になると、桜の葉が赤や黄色に色づくこと
―
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樹木
ざくろ
―
ザクロ科の落葉高木
柘榴 ざくろ
実石榴 みざくろ
―
植物
かんしゃ
かんしょ
さとうきび
さたうきび
砂糖の原料となるイネ科トウキビ属の大形多年草
甘蔗刈 かんしょかり
甘蔗根掘る かんしょねほる
砂糖黍 さとうきび
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草花
さんしちそう
―
キク科サンシチソウ属の多年草
―
―
草花
しおん
―
キク科の多年草
鬼の醜草 おにのしこぐさ
しおに
―
野菜 葉菜類
しそのみ
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シソ科の一年草
夏の終わりごろ、青じそや赤じその花が咲き終わった後にできる小さな実
葉や花、実にはスッキリとした爽やかな香りがあり、料理の風味を引き立てるために広く利用されている香味野菜*こうみやさい のひとつ
穂紫蘇 ほじそ
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草花
しょうきらん
―
ラン科の多年草
鍾馗水仙 しょうきずいせん
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芋類
ずいき
―
里芋や八ツ頭など、サトイモ類の茎(葉柄部分)
煮物、酢の物、炒め物など、様々な料理に使われ食される
芋幹 いもがら
芋の茎 いものくき
ずゐき汁 ずいきじる
芋茎干す ずいきほす
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草花
せんぶり
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リンドウ科の多年草
薬草として消化不良、食欲不振、胃痛、腹痛、下痢などに利用されている
当薬 とうやく
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草花
たうこぎ
―
キク科の一年草
虱草 しらみぐさ
狼把草 ろうはそう
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雑穀
たかきび
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イネ科の一年草
秋に収穫する五穀のひとつ
高粱 こうりゃん
唐きび とうきび
蜀黍 もろこし
もろこしきび
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植物
たけのはる
―
春にタケノコを出す竹は、秋には親竹も若竹も青々とした姿を取り戻すことから、竹にとっての春として秋に「竹の春」という季語が使われる
竹春 ちくしゅん
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樹木
つくばね
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ビャクダン科ツクバネ属の落葉低木
胡鬼の子 こきのこ
胡鬼の実 こきのみ
突羽子 つくばね
羽子の木 はごのき
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草花
つゆくさ
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ツユクサ科ツユクサ属の一年草
青花 あおばな
うつし花 うつしばな
鴨跖草 おうせきそう
月草 つきくさ、つきぐさ
帽子花 ぼうしばな、ばうしばな
蛍草 ほたるぐさ
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草花
つりふねそう
つりふねさう
リフネソウ科の一年草
河原鳳仙花 かわらほうせんか
黃つりふね きつりふね
吊船草 つりふねそう
野鳳仙花 のほうせんか
法螺貝草 ほらがいそう
紫つりふね むらさきつりふね
山鳳仙花 やまほうせんか
ゆびはめぐさ
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穀物
とうもろこし
たうもろこし
イネ科の一年草
米や小麦と並ぶ、世界の三大穀物のひとつ
高麗黍 こうらいきび
玉黍、唐黍 とうきび
南蛮黍 なんばんきび
もろこし
焼唐黍 やきとうきび
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シダ植物
とくさ
―
トクサ科の常緑多年草
砥草 とくさ
木賊刈る とくさかる
草花
とりかぶと
―
キンポウゲ科トリカブト属の多年草
兜菊 かぶとぎく
兜花 かぶとばな
草烏頭 くさうず
鶏頭 けいとう
鶏頭花 けいとうか
鳥頭、鳥冠 とりかぶと
附子 ふし
山兜 やまかぶと
―
野菜 根菜類
なかぬきだいこん
―
初秋にまいて一度間引いた後に、また間引いた大根
虚抜大根 うろぬきだいこん
疎抜大根 おろぬきだいこん
間引大根 まびきだいこん
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草花
のぎく
―
山野に自生している菊の総称
油菊 あぶらぎく
紺菊 こんぎく
野路菊 のじぎく
嫁菜の菊 よめなのきく
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草花
はすのみ
―
スイレン科ハス属の水生多年草
花が終わった初秋に、円錐形*えんすいけいの蜂の巣*はちのすに似た形の実をつける
蓮の実飛ぶ はすのみとぶ
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樹木
はつもみじ
はつもみぢ
その年に初めて色づいた紅葉
―
―
野菜 果菜類
はとうがらし
―
唐辛子の実が小さいうちに葉付きの枝ごと収穫したもの
佃煮*つくだに、酒の肴*さけのさかなや茶漬けの菜など、秋の味覚として親しまれている
葉唐辛 はとうがらし
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草花
はまぎく
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キク科の多年草
―
―
雑穀
ひえ
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イネ科ヒエ属の多年草
縄文時代*じょうもんじだい中期の遺跡*いせきから、炭化したヒエの種子が多く見つかっていることから、最も古い穀物のひとつと見られている
田稗 たびえ
畑稗 はたびえ
穇 ひえ
稗刈 ひえかり
稗引く ひえひく
―
草花
ふうせんかずら
ふうせんかづら
ムクロジ科フウセンカズラ属の蔓性一年草
小風船蔓 こふうせんかずら
―
果樹
ぶどう
ぶだう
ブドウ科のつる性落葉低木
キャンベルス
黒葡萄 くろぶどう
甲州葡萄 こうしゅうぶどう
デラウェア
葡萄園 ぶどうえん
葡萄棚 ぶどうだな
マスカットオブアレキサントリア
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樹木 木の実
ふようのみ
―
アオイ科フヨウ属の落葉低木
初秋にフヨウの花が散った後に、球形の果実をつけ、熟すと五つに裂けて種子を散布する
―
―
草花
ほととぎすそう
―
ユリ科ホトトギス属の多年草
杜鵑草 ほととぎす
油点草 ゆうてんそう
―
草花
まこものはな
―
イネ科の多年草
夏から秋にかけて、茎の先に円錐状*えんすいじょうの花穂をつける
かつみの花 かつみのはな
菰の花 こものはな
花真菰 はなまこも
―
草花
まんじゅしゃげ
まんじゅさげ
ヒガンバナ科の多年草
狐花 きつねばな
三昧花 さんまいばな
したまがり
死人花 しびとばな
捨子花 すてごばな
天蓋花 てんがいばな
彼岸花 ひがんばな
幽霊花 ゆうれいばな
―
草花
もようひゆ
―
ヒユ科アルテルナンテラ属の非耐寒性多年草
オルタナンセラ
テランセラ
―
植物
―
―
ヤナギ科ヤナギ属の落葉樹の総称
柳の細い葉が散ること
黄柳 きやなぎ
散る柳 ちるやなぎ
柳黄ばむ やなぎきばむ
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果樹
やまぶどう
やまぶだう
ブドウ科の蔓性落葉低木
野葡萄 のぶどう
―
草花
はいか
やれはす
―
秋風などに吹き破られた蓮の葉
秋の蓮 あきのはす
破蓮、破れ蓮、敗れ荷 やれはちす
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草花
よめなのはな
―
キク科の多年草
―
―
草花
らん
―
ラン科の植物の総称
秋蘭 しゅうらん
蘭の秋 らんのあき
蘭の香 らんのか
蘭の花 らんのはな
―
草花
りんどう
りんだう
リンドウ科リンドウ属の多年草
朝熊竜胆 あさまりんどう
蝦夷龍胆 えぞりんどう
笹龍胆 ささりんどう
筑紫龍胆 つくしりんどう
蔓龍胆 つるりんどう
深山龍胆 みやまりんどう
竜胆 りんどう
―
穀物
わせ
―
稲の品種で早く実を結ぶもの
早稲刈る わせかる
早稲田 わせだ
早稲の香 わせのか
―
草花
わたふく
―
アオイ科の一年草
綿の実が熟して割れ、中から白い綿毛を出すこと
赤花棉 あかばなわた
赤棉 あかわた
木綿 きわた
桃吹く ももふく
草棉 わた
綿吹く わたふく
―
草花
われもこう
われもかう
バラ科の多年草
吾木香、我毛香 われもこう
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