生活(人事)
衣食住、仕事、健康など人の暮らしに関する季語。
農事
あいうう
あゐうう
タデ科の一年草 藍の苗を畑に移植すること
藍蒔く あいまく
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農事
あさがおまく
あさがほまく
ヒルガオ科サツマイモ属の一年草 朝顔の種を蒔くこと
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芸能
あしべおどり
あしべをどり
大阪市難波新地の芸鼓が演ずる踊り
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芸能
あずまおどり
あづまをどり
東京新橋の芸妓が新橋演舞場で催す春の踊り
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農事
あぜぬり
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田植をする前に、田んぼの畦を土で塗り固めること
畦塗る あぜぬる
畔塗 くろぬり
塗畦 ぬりあぜ
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漁猟
あま
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海に潜って、貝類や海藻類を採取する女性
海女の小屋 あまのこや
海女の笛 あまのふえ
磯海女 いそあま
磯桶 いそおけ
磯嘆き いそなげき
磯人 いそど
沖海女 おきあま
かずき
陸人 かちど
船人 ふなど
もぐり
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娯楽
いそあそび
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磯に行って貝などを採取して遊ぶこと
磯祭 いそまつり
初磯 はついそ
花散らし はなちらし
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娯楽
いそびらき
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海藻類や魚介類などの採取を解禁すること
地域によって異るが、5月上旬から7月中旬ごろに、貝や海藻などの成長を促したり、乱獲を防止するための禁止期間が解除される
磯の口開、磯の口明 いそのくちあけ
海下 うみおり
口開祭、口明祭 くちあけまつり
てんぐさの口開 てんぐさのくちあけ
初磯 はついそ
浜の口開、浜の口明 はまのくちあけ
若布の口開 わかめのくちあけ
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娯楽
うぐいすあわせ
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手飼いの鶯の鳴き声を競う競技
鳴合、啼合 なきあわせ
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習俗
えんそく
ゑんそく
主に学校で運動や見学を目的として、教師の引率のもと、遠い所まで歩いて出かけること
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農事
かじゅうう
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果樹を移植すること
柿植う かきうう
桃植う ももうう
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漁猟
かずのこつくる
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3月から4月に獲れたニシンの卵巣を取り出し、塩漬けにしたり乾燥したりして、数の子を作ること
数の子抜く かずのこぬく
数の子干す かずのこほす
新数の子 しんかずのこ
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芸能
かもがわおどり
かもがはをどり
5月1日から24日にかけて、京都先斗町の芸妓が先斗町歌舞練場で行う踊り
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娯楽
かんおうぎょえん
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第二次世界大戦前の4月中旬に、天皇主催で行われた花見
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習俗
かんしょく
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冬至から105日目に火気を断ち、冷たい食事をする古代中国の風習
中国の古い風習
杏の粥 からもものかゆ
寒食節 かんしょくせつ
禁火 きんか
熟食節 じゅくしょくせつ
桃花粥 とうかじゅく
百五節 ひゃくごせつ
楊花粥 ようかしゅく
冷烟節 れいえんせつ
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娯楽
かんちょう
くわんてう
渦潮を見物すること
春の彼岸の頃の大潮は、干満の差が一年中で最も大きくなる
渦潮 うずしお
観潮船 かんちょうせん
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芸能
ききちゃ
ききちや
新茶の出来具合を確かめること
嗅茶、嚊茶 かぎちゃ
聞茶 ききちゃ
茶の試み ちゃのこころみ
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農事
きゅうこんうう
きうこんうう
ダリア・グラジオラス・百合など、初夏に花が咲く植物の球根を植えること
ダリア植う だりあうう
百合植う ゆりうう
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娯楽
きょくすい
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旧暦の最初の巳の日である 3月上巳の日(後に3月3日)に宮中などで行なわれていた行事 曲水の宴(きょくすいのえん)
庭園の曲がりくねった小川のふちに出席者が座り、上流から流れてくる盃が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を読み、流れてきた盃をとりあげ酒を飲み次へと流し、その後に別堂で宴を設けて詩歌を披講した儀式
曲水の宴 きょくすいのえん
曲水 ごくすい
曲水の宴 ごくすいのえん
盃流し さかずきながし
曲水の豊明 めぐりみずのとよあかり
流觴 りゅうしょう
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農事
くわつみ
くはつみ
蚕の餌を飼育するために桑の若葉を摘むこと
桑売 くわうり
桑籠 くわかご
桑車 くわぐるま
桑摘唄 くわつみうた
桑摘女 くわつみめ
夜桑摘む よぐわつむ
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農事
こがい
こがひ
絹糸を取るために蚕を飼うこと
いおき
眠蚕 いこ
いぶり
蚕の眠り かいこのねむり
飼屋 かいや
蚕飼時 こがいどき
蚕籠 こかご
蚕座 こざ
蚕ざかりう こざかり
蚕棚 こだな
蚕時 こどき
こぶし
蚕屋 こや
蚕糸 さんし
蚕卵紙 さんらんし
捨蚕 すてご
催青 せいさい
種紙 たねがみ
掃立て はきたて
養蚕 ようさん
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衣
こそでおさめ
こそでをさめ
春の終わりに花見で着た小袖をしまうこと
花衣を蔵う はなごろもをしまう
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娯楽
こゆみひき
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小さな弓を射って遊ぶこと
小弓遊 こゆみあそび
雀小弓 すずめこゆみ
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農事
こんにゃくうう
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4月下旬から5月はじめ頃に、冬に掘り出したコンニャク芋を畑に植え替えること
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食
さくらづけ
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桜の花を塩漬けにしたもの
桜湯 さくらゆ
塩桜 しおざくら
花漬 はなづけ
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娯楽
しおひがり
しほひがり
潮が引いた浜辺で貝や魚をとって遊ぶこと
汐干 しおひ
汐干貝 しおひがい
汐干籠 しおひかご
潮干船 しおひぶね
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農事
しもくすべ
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霜がおりて桑の芽をいためないように、寒さがぶり返しそうな春の夜に、もみがら、松葉などをたいて煙らせ暖めること
霜害 そうがい
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労働
しもよけとく
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草や樹木などに施していた菰巻や藁を取り去ること
霜覆 しもおおい
霜囲 しもがこい
霜除とる しもよけとる
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健康
しゅとう
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伝染病である天然痘(てんねんとう / 痘瘡 ぼうそう)の予防接種
天然痘が根絶されたとされることから、日本では1976年を最後に痘瘡ワクチンの定期接種は行われていない
植疱瘡 うえぼうそう
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生活
しゅんきゅう
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冬から春にかけて、前年収穫したものを食べつくし、食料が不足して困窮した状態
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農事
せいちゃ
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摘み取ったお茶の葉を飲料用に加工精製すること
茶づくり ちゃづくり
茶の葉選り ちゃのはえり
茶揉み ちゃもみ
焙炉 ほいろ
焙炉師 ほいろし
焙炉場 ほいろば
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漁猟
たいあみ
たひあみ
タイを獲るための網
吾智網 ごちあみ
鯛葛網 たいかつらあみ
鯛地漕網 たいじこぎあみ
鯛縛網 たいしばりあみ
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農事
たうち
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田植えの準備のために、春の田の土を掘り返すこと
田起し たおこし
田掻 たかき
田を打つ たをうつ
田返し たをかえし
田を返す たをかえす
田を鋤く たをすく
春田打 はるたうち
耕 たがやし
畑打 はたうち
農事
たない
たねい
たなゐ
種籾(たねもみ)を袋ごと水に漬けるための池や井戸
種井戸 たないど
種池 たねいけ
種桶 たねおけ
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農事
たねえらび
たねより
前年に採って保存しておいた種籾(たねもみ)を苗代にまく前に選別すること
塩水に種籾を浸して、浮上がった不良の種籾を取り除く作業
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農事
たねかかし
たねかがし
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籾種を蒔いた苗代に、雀など鳥がついばむのを防ぐために立てる案山子(かかし)
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農事
たねひたし
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春の彼岸のころに、籾を蒔く前に籾種を種井や種池に浸し、発芽をうながすこと
すじ俵 すじだわら
種かし たねかし
種俵 たねだわら
種浸け たねつけ
種時 たねどき
種ふせる たねふせる
種ふて たねふて
籾つける もみつける
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農事
たねまき
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すじ蒔 すじまき
種下し たねおろし
種蒔おっこ たねまきおっこ
種蒔桜 たねまきざくら
播種 はしゅ
籾下す もみおろす
籾蒔く もみまく
斎種まく ゆだねまく
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農事
ちゃつみ
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お茶の新芽を摘むこと
一番茶 いちばんちゃ
三番茶 さんばんちゃ
茶園 ちゃえん
茶摘唄 ちゃつみうた
茶摘籠 ちゃつみかご
茶摘笠 ちゃつみがさ
茶摘時 ちゃつみどき
茶摘季 ちゃつみどき
茶摘女 ちゃつみめ
茶畑 ちゃばたけ
茶山 ちゃやま
茶山時 ちゃやまどき
手始 てはじめ
二番茶 にばんちゃ
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健康
とうじぶね
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別府温泉波止場に、湯治客が持ち舟をつなぎ寝泊まりしながら、病気やけがの治療、疲労回復などを目的として温泉に通うこと
湯治船 とうじぶね
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労働
とさのうみにすずりいしとる
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春の干潮干を利用して海底から硯石(すずりいし)を採取すること
硯石取る すずりいしとる
土佐の海に硯石取る とさのうみにすずりいしとる
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漁猟
とりもちあじろ
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古い鯛の漁法のひとつ
海鳥が小魚を追う習性を利用して、タイ・スズキなどを釣り上げる漁場や漁法のこと
いかり漁 いかりょう
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芸能
なにわおどり
なにわをどり
なにはをどり
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大阪の花街、曾根崎新地や新町の芸妓たちの舞踊会
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習俗
にゅうがく
にふがく
ある学校の新しい児童・生徒・学生として、学校に入ること
日本では、ほとんどの学校が4月上旬に入学式が行われている
一年生 いちねんせい
進学 しんがく
新教師 しんきょうし
新入生 しんにゅうせい
入園 にゅうえん
入学児 にゅうがくじ
入学式 にゅうがくしき
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娯楽
のあそび
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春の野山で、草花を摘んだり食事をしたりして楽しむこと
春遊 しゅんゆう、はるあそび
野がけ のがけ
山遊 やまあそび
山いさみ やまいさみ
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農事
はすうう
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4月ごろに株分けした蓮を池に植えること
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娯楽
はなかがり
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夜桜を観賞するために、花の下に設けられる篝火(かがりび)
花雪洞 はなぼんぼり
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衣
はなごろも
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お花見に行く時に女性が着る晴れ着
花の袖 はなのそで
花の袂 はなのたもと
花見衣裳 はなみいしょう
花見小袖 はなみこそで
花見衣 はなみごろも
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健康
はなづかれ
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お花見に出かけたあとに疲れること
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娯楽
はなみ
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桜の花を観賞し楽しむこと
お花見 おはなみ
花床机 はなしょうぎ
花の宴 はなのうたげ
花の踊 はなのおどり
花の客 はなのきゃく
花の袖 はなのそで
花の茶屋 はなのちゃや
花の幕 はなのまく
花の酔、花の宵 はなのよい
花人 はなびと
花見扇 はなみおうぎ
花見客 はなみきゃく
花見酒 はなみざけ
花見衆 はなみしゅう
花見樽 はなみだる
花見手拭 はなみてぬぐい
花見人 はなみびと
花見舟、花見船 はなみぶね
花見戻 はなみもどり
花筵 はなむしろ
花巡り はなめぐり
花戻 はなもどり
桜 さくら
桜狩 さくらがり
花 はな
花筵 はなむしろ
夜桜 よざくら
労働
はなもり
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寺や庭園、山野などの桜の木の手入れをしたり、番をしたりする人
桜守 さくらもり
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衣
はるひがさ
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女性が日焼けを防ぐために使う日傘
夏が近づくと日差しが強くなってくるため、春日傘を使うことが多い
春の日傘 はるのひがさ
春パラソル はるぱらそる
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労働
ひつじのけきる
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毛糸や毛織物の原料として羊の毛を刈り取ること
剪毛期 せんもうき
羊剪毛 ひつじせんもう
羊の毛刈る ひつじのけかる
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スポーツ
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オールを使ってボートを漕ぎ、一定の距離を競う競技
各大学や企業などの対抗レースが、4月に多く行なわれていているため、春の季語となっている
競漕 きょうそう
レガッタ
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労働
みどりつむ
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松の新芽を摘み取ること
松の緑摘む まつのみどりつむ
若緑摘む わかみどりつむ
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芸能
みやこおどり
みやこをどり
4月1日から30日にかけて、京都市にある祇園甲部歌舞練場で行われる、祇園甲部の芸妓・舞妓による春の踊り
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芸術
やよいきょうげん
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旧暦 3月に上演する歌舞伎芝居
三月狂言 さんがつきょうげん
三の替り さんのかわり
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娯楽
よしわらのよざくら
よしはらのよざくら
吉原遊郭の夜桜見物のこと
吉原では、3月3日の紋日にあわせて咲くように、毎年桜が移植され、夜は提灯やぼんぼりに灯がともされ、夜桜見物の客で賑わった
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労働
ろふさぎ
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冬の間 使っていた炉を、春になって塞ぐこと
炉の名残 ろのなごり
炉の別れ ろのわかれ
盧塞ぎ、炉塞ぎ ろふさぎ
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