生活(人事)
衣食住、仕事、健康など人の暮らしに関する季語。
労働
あぜやく
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早春に田畑や畦を焼き、害虫駆除や肥料生成を行うこと
畦火 あぜび
堤焼く つつみやく
畑焼 はたやき
畑焼く はたやく
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労働
いそかまど
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ワカメ採りをする海女たちが、早春に冷えた体を温めるための焚火
磯焚火 いそたきび
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娯楽
うぐいすぶえ
うぐひすぶえ
鶯の囀りに似た音を出す、竹などで作った笛
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娯楽
うめみ
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梅の花を観賞するために出かけること
梅見茶屋 うめみぢゃや
観梅 かんばい
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漁猟
えりさす
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湖や川など、魚を捕るための定置漁具の竹簀を立てること
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労働
しばやく
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枯草などを焼いて害虫を駆除し、芝の発芽を促すこと
芝火 しばび
芝焼 しばやき
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農事
じゃがいもうう
ばれいしょうう
ジャガイモを畑に植えつけること
馬鈴薯の種おろし じゃがいものたねおろし
種薯 たねいも
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労働
せんてい
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林檎、梨、桃などの果樹の結実をよくするため、芽の出る前に枝を刈り込むこと
剪枝 せんし
剪定期 せんていき
摘芽 てきが
摘葉 てきよう
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農事
たねいけざらい
たないけさらひ
種浸しをするために種を種井、種池に漬ける前に、水を全部かき出して掃除すること
種池かえる たねいけかえる
種池ばらひ たねいけばらひ、たねいけばらい
種井替 たないがえ
種井ばらひ たねいばらひ、たねいばらい
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漁猟
ないとがり
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早朝に鷹狩りを行うこと
春になって、宵に雉が鳴いたところを確かめて、早朝にその雉を狩ること
朝鷹 あさたか
朝鷹狩 あさたかがり
朝鳥狩 あさとがり
覚狩 おぼえがり
聞きすえ鳥 ききすえどり
白尾の鷹 しらおのたか
白斑の鷹 しらふのたか
鈴子 すずこ
鈴子挿す鷹 すずこさすたか
継尾の鷹 つぎおのたか
泊り狩 とまりがり
泊り山 とまりやま
見すえ鳥 みすえどり
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習俗
にがつれいじゃ
にぐわつれいじや
演劇関係や料亭など、正月に多忙の職業の人が、月遅れの2月1日に回礼すること
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農事
ところほる
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ヤマノイモ科の蔓性多年草 野老の根茎を掘ること
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労働
のやく
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害虫駆除して草萌えをよくするため、春先に野原の枯草を焼くこと
丘焼く おかやく
荻の焼原 おぎのやけはら
草焼く くさやく
堤焼く つつみやく
野火 のび
野焼 のやき
焼原 やきはら
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食
はななづけ
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京都の名産品のひとつ
菜の花のつぼみを塩漬けしたもの
菜の花漬 なのはなづけ
花菜摘 はななつみ
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食
ふきみそ
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まだ完全に開いていない蕗の薹を、油で炒めたり湯がいたりして刻み、酒や味噌、砂糖、みりんなどで調味したもの
蕗の薹味噌 ふきのとうみそ
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農事
むぎふみ
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早春に足で麦の芽を踏むこと
麦の芽が伸びすぎるのを押さえて株立ちを促したり、霜で根が浮きあがるのを防いで根張りをよくするために、麦の芽や根を踏むこと
麦を踏む むぎをふむ
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労働
やまやく
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害虫を駆除したり、牛馬の餌の山菜類や草の発育を促したりするために、野山の枯草や枯木を焼き払うこと
山火 やまび
山焼 やまやき
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漁猟
りょうなごり
れふなごり
狩猟禁止の日が近い頃にする狩猟
名残の猟 なごりのりょう
猟期終る りょうきおわる
猟期果つ りょうきはつ
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漁猟
わたりぎょふ
わたりぎよふ
春先にニシンの漁期が近づくと、網元に雇われて、東北地方などから北海道へ出稼ぎに来ていた漁夫のこと
漁夫来る ぎょふくる
漁夫募る ぎょふつのる
ヤン衆来る やんしゅくる
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