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季語のいろは

春夏秋冬

季語・子季語

季語(きご)とは、和歌(わか)や俳句(はいく)などに用いられる、「春、夏、秋、冬、新年」の5つの季節を象徴的に表す言葉のこと。

子季語(こきご)とは、季語に関連する変化形(バリエーション)の言葉のこと。

四季折々の事物や年中行事などをまとめられた書物「歳時記(さいじき)」に載るときに、全部の季語を見出し語にするとすごい量になるので、同じ意味の語や関連する語の中で、代表的な語を「見出し語(季語 / 親季語)」にして、その他の語を「子季語」としている。

 

季語の成り立ち

季語という概念が生まれたのは、平安時代後期と言われているが、奈良時代末期に完成したとみられる日本に現存する最古の和歌集「万葉集(まんようしゅう)」には、すでに季節を題材にした歌が多く詠まれている。

2人以上の人が、和歌の「五・七・五」からなる句「上の句(かみのく)」と、「七・七」からなる句「下の句(しものく)」を交互に次々と詠み連ねていく「連歌(れんが)」が成立した鎌倉時代には、短歌の最初の句「発句(ほっく)」に、「季の詞(きのことば)」を必ず詠み込まなければならないという決まりがあったとされる。

江戸時代中期ごろになると、それまでの連歌に一般庶民にもわかりやすい言葉が用いられるようになり、ユーモアや風刺を取り入れた滑稽的(こっけいてき)な表現を主とした「俳諧連歌(はいかいれんが / 俳諧)」が、庶民の間でも広く人気を集めたのだとか。

その後、俳諧連歌の最初の句である「発句」を独立させた「俳諧発句(はいかいほっく)」が作られるようになり、俳諧の革新を提唱した俳人 正岡子規(まさおかしき)によって、「俳句(はいく)」と呼ばれるようになった。

明治・大正期の俳人 大須賀乙字 (おおすがおつじ) が、1908年(明治41年)に短歌雑誌『アカネ』で「季語」という言葉を初めて使ったとされることから、それまで「季の詞」と呼ばれていた言葉は「季語」という言葉として定着し、現代では5000を超えるほどの季語があるとされている。

 

季語の分類

歳時記では、季語は言葉の意味や特徴から 7種類に分類されている。

また、一年は二十四節気(にじゅうしせっき)に基づいた「春夏秋冬」に「新年」を加えた 5つの季節に区分されている。

 

 


時候
季節やその月の異称を表わす言葉
天文
星や月などの天体や、雨や雷などの気象を表わす言葉
地理
田畑、山、川、海など自然を表わす言葉
生活(人事)
衣食住、仕事、健康など人の暮らしに関する言葉
行事
その季節に行われるイベントやお祭りなどの年中行事や、著名人の命日である「忌日」に関する言葉
動物
その季節に活動が活発になり姿を現す、昆虫や鳥、魚、動物など生き物を表わす言葉
植物
その季節に生育が活発になる草花や果実、海藻などの植物を表わす言葉

新年
1月1日から1月15日ごろまで

立春から立夏の前日まで

立夏から立秋の前日まで

立秋から立冬の前日まで

立冬から立春の前日まで

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。
またいらしゃいな。