芸能
とくすけおふく
―
正月の門付け芸のひとつ
お福 おふく
―
習俗
としおとこ
としをとこ
その年の干支に当たる男性
一家を代表して正月の行事を取りしきる役目の男性
祝太郎 いわいたろう
節男 せちおとこ
万力男 まんりきおとこ
役男 やくおとこ
若男 わかおとこ
―
習俗
としおろし
―
正月11日に、年神への供え物をすべて下げ、雑炊の具などにして食すこと
棚下り たなおり
棚下し たなおろし
棚探し たなさがし
棚さらい たなさらい
棚元探し たなもとさがし
年桶おろし としおけおろし
―
労働
としぎ
―
正月の燃料のために、年末に山から切り出しておく薪
祝木 いわいぎ
節木 せちぎ
俵木 たわらぎ
年棒 としぼう
穂木 ほぎ
若木 わかぎ
―
習俗
としだま
―
新年の祝儀としての贈り物
お年玉 おとしだま
年贄 としだま
礼扇 れいおうぎ
―
食
としのもち
―
正月の餅
若餅 わかもち
―
食
とそ
―
お正月に無病長寿を願って飲む薬酒
屠蘇祝ふ とそいわふ、とそいわう
屠蘇延命散 とそえんめいさん
屠蘇酒 とそざけ、とそしゅ
屠蘇散 とそさん
屠蘇袋 とそぶくろ
―
習俗
とぶさまつ
―
松納めで門松を取り払った後に、その松の一枝をさしておく風習
留守居松 るすいまつ
―
習俗
とりおい
とりおひ
小正月の農村行事
棒などで地面を叩いたりして、田畑の作物をあらす害鳥を追い払うこと
鳥追遊び とりおいあそび
鳥追唄 とりおいうた
鳥追小屋 とりおいごや
鳥追太夫 とりおいだゆう
鳥追櫓 とりおいやぐら
―
農事
ないそめ
ないぞめ
なひぞめ
正月の仕事始めの農事の儀式の一種
牛馬用の縄や荷縄などを一把(ひとたば)だけより合わせること
捌初 さばきぞめ
叩初 たたきぞめ
綯初 ないぞめ
縄祝 なわいわい
縒初 よりぞめ
―
習俗
なきぞめ
―
新年になって初めて泣くこと
初泣 はつなき
―
習俗
なぎのはかざる
―
正月に梛の葉を飾ること
―
―
労働
なずなうつ
なづなうつ
正月六日の夜に、七草の粥に入れる齊(なずな)をまな板にのせ、囃子詞(はやしことば)を唱えながら、包丁の背やすりこ木で叩き刻む風習
薺はやす なずなはやす
齊の拍子 なずなのひょうし
七草打つ ななくさうつ
七草たたく ななくさたたく
七草はやす ななくさはやす
若菜はやす わかなはやす
―
食
ななくさ
―
七草粥に入れる7種の野草
1月7日の人日の節句に、春の七草を雑炊や粥に炊き込んで食べる風習がある
叩き菜 たたきな
薺打 なずなうち
薺売 なずなうり
齊粥 なずなかゆ
薺爪 なずなづめ
薺の拍子 なずなのひょうし
薺はやす なずなはやす
菜爪 なつめ
七種 ななくさ
七種打 ななくさうち
七種売 ななくさうり
七種粥 ななくさがゆ
七種爪 ななくさづめ
七草爪 ななくさづめ
七種はやす ななくさはやす
七雑炊 ななぞうすい
七所祝 ななとこいわい
七日粥 なのかがゆ
七種貰 ななくさもらい
二齊 ふたなずな
六日爪 むいかづめ
若菜粥 わかながゆ
若菜の日 わかなのひ
若菜の夜 わかなのよ、わかなのよる
宵齊 よいなずな
若菜売 わかなうり
若菜迎え わかなむかえ
若菜摘 わかなつみ
習俗
なりきぜめ
―
―
果樹責
木責め きぜめ
木呪い きまじない
木を囃す きをはやす
成祝 なりいわい
成るか成らぬか なるかならぬか
小正月に果実の豊作を祈願する行事
柿や梨などの果樹を棒でたたいたり、斧や鎌で樹皮に傷をつけて、その年の豊穣を約束させる呪術的な行事
生活雑貨
にっきはじめ
につきはじめ
新年になって初めて新しい日記帳に書きしるすこと
新日記 しんにっき
初日記 はつにっき
―
食 習俗
にわかまど
にはかまど
奈良地方の正月三が日に、庭に囲炉裏(いろり)や竈(かまど)を設えて煮炊きすること
庭囲炉裏 にわいろり
―
労働
ぬいぞめ
ぬひぞめ
新年になって初めて裁縫をすること
裁初 たちぞめ
縫始 ぬいはじめ
初針 はつはり、はつばり
針起し はりおこし
―
生活
ねしょうがつ
―
正月の間、どこにも出かけず家でゴロゴロと寝て過ごすこと
病気で正月を寝て過ごす場合は、縁起をかついで「寝正月」という
寝挙ぐる いねあぐる
寝積む いねつむ
―
習俗
ねんが
―
新年を祝うこと
年の初めに挨拶回りをして祝賀を述べること
廻礼 かいれい
賀詞 がし
賀正 がじょう
門礼 かどれい
正月礼 しょうがつれい
朝礼 ちょうれい
年の賀 としのが
年の礼 としのれい
年始 ねんし
年始廻り ねんしまわり
年礼 ねんれい
初礼 はつれい
春の礼 はるのれい
賀詞 よごと
―
習俗
ねんがじょう
ねんがじやう
年賀の言葉を書いてやりとりするはがきや手紙
賀状 がじょう
賀状書く がじょうかく
賀状配達 がじょうはいたつ
賀表 がひょう
年賀電報 ねんがでんぽう
年賀葉書 ねんがはがき
年賀郵便 ねんがゆうびん
年始状 ねんしじょう
初便り はつだより
食
としざけ
ねんしゅ
ねんしゆ
新年を祝う酒
年賀の客に振る舞う酒
年の酒 としのさけ
年始酒 ねんしざけ
―
芸能
のうはじめ
―
その年の能楽の舞台始めのこと
初能 はつのう
舞台始 ぶたいはじめ
―
食
のし
―
慶事の贈答品に添える飾り
薄く伸ばしたアワビの肉を干して伸ばしたもの
昔は贈り物に添えていたことからきていると一般的に言われています。後に昆布や紙が代用される
薄鮑 うすあわび
打熨斗 うちのし
長熨火 ながのし
熨 のし
熨斗鮑 のしあわび
―
生活
のりぞめ
―
新年になって初めて乗り物に乗ること
新調した乗り物に初めて乗ること
橇乗初 そりのりぞめ
橇乗始 そりのりはじめ
初車 はつぐるま
初自動車 はつじどうしゃ
初電車 はつでんしゃ
初乗 はつのり
初飛行 はつひこう
初渡舟 はつわたし
―
生活
のりぞめ
―
武家の年中行事として、新年になって初めて馬に乗ること
馬騎初 うまのりぞめ
騎馬始 きばはじめ
騎始 のりはじめ
初騎 はつのり
馬場始 ばばはじめ
―
習俗
のりゆみ
―
品物を賭けて弓を射ること
正月18日に内裏の弓場殿で近衛府の射手が射技を競った、平安時代の宮廷年中行事のひとつ
還饗 かえりあるじ
賭射 のりゆみ
―
食
はがため
―
延命長寿を願い、正月三が日に餅や干柿・栗など固いものを食べる風習
歯固の餅 はがためのもち
火鑚餅 ひきりのもち
―
芸能
はきこめ
―
正月に、家々を祝って歩く門付け芸人の一種
―
―
生活
はきぞめ
―
新年に初めて掃除をすること
お撫で物 おなでもの
采配 さいはい
初掃除 はつそうじ
初箒 はつぼうき
拭始 ふきはじめ
―
遊戯
はごいた
―
正月の遊びのひとつ
板で鳥の羽根を黒い木の実につけた羽子を突いて遊ぶ
揚羽子 あげばね
飾羽子板 かざりはごいた
胡鬼板 こきいた
羽子 はね、はご
遣羽子 やりばね
追羽子 おいばね
食
はぜ
―
もち米を煎って膨らませてつくる白い花形の菓子
米花 こめばな
葩煎売 はぜうり
葩煎袋 はぜぶくろ
―
労働
はつあきない
はつあきなひ
新年になって初めて商売をすること
商初 あきないぞめ
商始 あきないはじめ
売始 うりはじめ
初売 はつうり
初売出し はつうりだし
福袋 ふくぶくろ
―
衣
はついこう
はついかう
新年の春着を掛けるためのもの
―
―
労働
はつうまや
―
元日の日の駅(駅家)のようす
律令制の駅家(えきか)は、中央政府と地方の連絡や通信を目的として、諸道に30里(約16km)ごとに設置された施設で、。駅馬を備え、駅使の往来や官人の乗用に供する人馬の継ぎ立て、宿舎や食料の提供などを行っていた
―
―
衣
はつえぼし
―
新年になって初めて烏帽子をかぶること
烏帽子(えぼし)とは、和装での礼服着装の際に、元服した男性(成人男性)が被る袋状の帽子のこと
―
―
芸能
はつおうぎ
はつあふぎ
新年になって初めて扇を使用すること
―
―
生活
はつかい
はつくわい
新年になって初めて行う、町内会や同業者の集まりなどの会合
初寄合 はつよりあい
―
芸能
はつかいし
―
初句会で用いる懐紙
新年になって初めて懐紙に書き記す連句
―
―
習俗
はつかいわい
はつかいはひ
正月20日を正月の祝い納めの日として、赤飯や二十日団子を食べたりすること
鏡の祝 かがみのいわい
鏡台祝 きょうだいいわい
鏡台祝ふ きょうだいいわふ、きょうだいいわう
刃柄祝 はつかいわい
初顔祝 はつがおいわい
―
生活
はつかがみ
―
新年になって初めて鏡に向かって化粧をすること
年の髪 としのかみ
初化粧 はつげしょう
初島田 はつしまだ
―
生活
はつかじ
はつくわじ
新年になって初めて起きる火事
―
―
食
はつかしぎ
―
新年になって初めて飯を炊くこと
炊初 かしぎぞめ
焚初 たきぞめ
若飯 わかめし
―
生活
はつかどで
―
新年になって初めて家の門を出て外出すること
初朝戸出 はつあさとで
初戸出 はつとで
―
芸能
はつかま
―
新年になって初めて炉に釜をかけ茶事を行うこと
釜始 かまはじめ
点初 たてぞめ
茶湯始 ちゃのゆはじめ
初釜 はつがま
初茶湯 はつちゃのゆ
初手前、初点前 はつてまえ
―
労働
はつかまど
―
新年になって初めて竈(かまど)に火を焚きつけること
焚初 たきぞめ
―
生活
はつかみ
―
新年になって初めて結い上げた女性の髪
年の髪 としのかみ
初髪 はつがみ
初島田 はつしまだ
初結 はつゆい
結初 ゆいぞめ
―
芸能
はつぎんこう
はつぎんかう
新年になって初めて吟行すること
吟行始 ぎんこうはじめ
―
健康
はつきゅう
はつきう
新年になって初めてすえる灸
初灸 はつやいと
―
芸能
はつくかい
はつくくわい
新年になって初めての句会
運座始 うんざはじめ
句会始 くかいはじめ
新年句会 しんねんくかい
初運座 はつうんざ
初懐紙 はつかいし
初披講 はつひこう
―
労働
はつごえ
―
新年になって初めて田畑に肥料を施すこと
肥背負 こえしょい
肥出 こえだし
肥曳初 こえひきそめ
肥曳初 こえひきぞめ
初打立 はつうちだち
初登 はつのぼり
初山踏 はつやまぶみ
二日山 ふつかやま
持初 もちぞめ
山入 やまいり
山始 やまはじめ
山誉め やまほめ
若山踏 わかやまぶみ
―
習俗
はつこっき
はつこくき
元朝に、新年を祝って門前に国旗を掲揚すること
―
―
生活
はつごよみ
―
新年の暦
新年になって初めてその年の暦を使うこと
伊勢暦 いせごよみ
行事暦 ぎょうじごよみ
暦開き こよみびらき
新暦 しんごよみ
綴暦 つづりごよみ
柱暦 はしらごよみ
初開き はつびらき
花暦 はなごよみ
本暦 ほんごよみ
巻暦 まきごよみ
―
労働
はつざしき
―
新年になって初めて神事を行い、年賀客をもてなす座敷のこと
―
―
芸能
はつしばい
―
新年になって初めて行われる歌舞伎などの芝居興行
仕初 しぞめ
二の替 にのかわり
初蘇我 はつそが
初曾我 はつそが
春芝居 はるしばい
初春狂言 はつはるきょうげん
―
生活
はつしゃしん
はつしやしん
新年になって初めて撮る写真
―
―
労働
はつずり
―
新年になって初めての印刷すること
新年になつて初めて届く新聞や出版物などの印刷物
刷初 すりぞめ
―
芸能
はつせき
―
新年になつて初めて開かれる寄席
新年になつて初めて落語家が寄席に出演すること
語初 かたりぞめ
初寄席 はつよせ
寄席開 よせびらき
―
労働
はつぞめ
―
新年になって初めて糸や布を染めること
染始 そめはじめ
―
生活
はつたび
―
新年になって初めて旅をすること
旅始 たびはじめ
旅行始 りょこうはじめ
―
生活
はつだより
―
新年になって初めて出す便り
新年になって初めて受け取る便り
―
年賀状 ねんがじょう
生活
はつちょうず
―
元旦の朝に汲んだ若水で、手や顔を洗い清めること
手水初 ちょうずはじめ
―
芸能
はつつづみ
―
新年になって初めて鼓を打つこと
鼓初 つづみはじめ
―
生活
はつでんわ
―
新年になって初めて電話で話すこと
―
―
労働
はつとうじょう
はつとじやう
江戸時代の正月三が日に、諸大名や幕臣が年始の挨拶をするために、江戸城に登城し将軍に謁見したこと
兎の吸物 うさぎのすいもの
―
労働
はつに
―
初商いする商品を運ぶための荷物
正月の商い初めの商品を、問屋や商店などが、美しく飾った車や馬で取引先に送り出すこと
飾馬 かざりうま
初荷馬 はつにうま
初荷駅 はつにえき
初荷橇 はつにぞり
初荷船 はつにぶね
―
労働
はつねうり
―
元日に竹で作った鶯笛を売り歩くこと
初音笛 はつねぶえ
―
労働
はつねのたまほうき
―
新年の初めの子の日に、豊蚕を祝って箒に子の日の松を添えて、蚕屋を掃くこと
飼屋払 かいやはらい
蚕屋払 こやはらい、こやばらい
蚕屋箒 こやほうき、こやぼうき
玉箒 たまほうき
初子のきょうの玉箒 はつねのきょうのたまほうき
松箒 まつぼうき
―
住
はつびょうぶ
はつびやうぶ
新年の座敷に引きまわす屏風
―
―
生活
はつほうそう
はつはうそう
新年になって初めてのラジオ放送
新年になって初めてのテレビ放送
初テレビ はつてれび
初ラジオ はつらじお
―
芸能
はつほり
―
彫刻家や面打ち・彫金師・彫物師が、新年になって初めてノミやタガネを使うこと
初彫刻 はつちょうこく
彫初 ほりぞめ
―
生活
はつゆ
―
新年になって初めて風呂に入ること
初風呂 はつぶろ
初湯殿 はつゆどの
湯殿初 ゆどのはじめ
若風呂 わかぶろ
若湯 わかゆ
―
生活
はつゆめ
―
元日の夜または二日の朝にみる夢
獏枕 ばくまくら
初寝覚 はつねざめ
初枕 はつまくら
夢祝 ゆめいわい
夢流し ゆめながし
―
漁猟
はつりょう
はつれふ
新年になって初めて漁に出ること
その漁でとれた魚
初網 はつあみ
初魚 はつうお
初漁祝 はつりょういわい
漁始 りょうはじめ
―
生活
はなしぞめ
―
新年になって初めて人と会話すること
咄家(はなしか)が、新年になって初めて高座にのぼって話すこと
初話 はつはなし
初咄 はつはなし
―
娯楽
はご
はね
―
正月の羽子つき遊びに用いる羽子
ムクロジの実に竹ひごをさし、その先に雉や鴨の羽根をつけたもの
飾羽子 かざりばね
串羽子 くしばね
胡鬼 こぎ
胡鬼の子 こぎのこ
つくばね
羽ごの子 はごのこ
羽子日和 はねこびより
羽子つき はねつき
羽子つく はねつく
―
労働
はまはじめ
―
鉄工場や造船所などで、新年になって初めて鉄槌を使い仕事をすること
鉄槌初 はまはじめ
―
遊戯
はまゆみ
―
正月を祝って男児に贈った小弓
破魔矢を射るための弓
現在は神社で正月の縁起物として売られている
破魔矢、浜矢 はまや
浜弓 はまゆみ
―
衣
はるぎ
―
女性や子どもが正月に着る新しい晴着
正月小袖 しょうがつこそで
初衣裳 はついしょう
初重ね はつがさね
花小袖 はなごろも
春襲 はるがさね
春著 はるぎ
春小袖 はるこそで
春衣 はるごろも、はるい
松重、松襲 まつがさね
若草衣 わかくさごろも
―
遊戯 芸能
はるこま
―
正月に豊作や大漁を願う予祝として行う門付け芸のひとつ
張り子や練り物で馬の頭の形に作ったものに竹をさして胴とし、その端に車をつけた玩具
春駒舞 はるこままい
春駒万歳 はるこままんざい
春駒踊 はるこまおどり
―
習俗
はるぶくろ
―
初春に女児が縫う袋
天地の袋 あめつちのふくろ
天地袋 てんちぶくろ
―
食
はれのおもの
―
正月三が日に、天皇が召しあがる食事
晴の御膳 はれのごぜん
―
芸能
ひきぞめ
―
新年になって初めて茶臼で茶を挽いて抹茶を作ること
茶の挽初 ちゃのひきぞめ
―
芸能
ひきはじめ
―
新年になって初めて楽器を弾くこと
新しい楽器を初めて弾くこと
打初 うちぞめ
琴始 ことはじめ
初弾 はつびき
弾初 ひきぞめ
籟初 ふきぞめ
吹初 ふきはじめ
吹始 ふきはじめ
―
生活
ひめはじめ
―
「ひめ」に当てる字によって複数の意味がある
正月2日に軟らかく炊いた飯(姫飯)を食べ始める日のこと
新年になって初めて乗馬すること
新年になって初めて女性が洗濯や洗い張りをすること
新年になって初めて火や水を使い始めること
新年になって初めて男女が交わること
姫始 ひめはじめ
飛馬始 ひめはじめ
姫糊始 ひめはじめ
火水始 ひめはじめ
密事始 ひめはじめ
―
食
ひらきごぼう
ひらきごばう
牛蒡をゆでてから包丁やすりこぎなどでたたき、味つけした御節料理
算木牛蒡 さんぎごぼう
叩牛蒡 たたきごぼう
料の物 りょうのもの
両の物 りょうのもの
―
食
ひらきまめ
―
新年祝賀の飾り膳に供えられる、やわらかく茹でた大豆
―
―
労働
ふいごはじめ
―
新年になって初めて鍛冶・鋳物などで鞴(ふいご)を使って仕事をすること
初鞴 はつふいご
吹革始 ふいごはじめ
―
習俗
ふくだるま
―
新年に神棚などに飾って、開運厄除を祈願するだるま
達磨市 だるまいち
―
遊戯 生活
ふくびき
―
くじ引きの一種
もともとは正月遊びで、2人で1つの餠を引っ張り合い、餅の多少によってその年の禍福を占った
現在では、くじを引いて豪華な景品をあてるという、客寄せの催し物
宝引 ほうびき
笑籤 わらいくじ
―
生活
ふくわかし
―
元日の朝に若水を汲んで沸かすこと
福鍋 ふくなべ
―
生活
ふくわら
―
正月に家の門口や庭に敷く新しい藁(わら)
袱紗藁 ふくさわら
福藁敷く ふくわらしく
―
遊戯
ふくわらい
ふくわらひ
正月の室内遊戯のひとつ
輪郭だけが描かれたお多福の顔に、目隠しをした人が別に用意された眉、目、鼻、口を適当なところに置いて、出来上がりのおかしさを楽しむもの
おかめつけ
―
食
ふとばし
―
正月の膳に用いる白木の箸
祝箸 いわいばし
雑煮箸 ぞうにばし
箸紙 はしがみ
箸包 はしづつみ
腹太箸 はらふとばし
孕み箸 はらみばし
餅箸 もちばし
柳箸 やなぎばし
―
漁猟
ふなおこし
―
伏せて休ませてある船を起すこと
地域により名称や日取りなどは異なるが、船方の仕事始めに船霊を祝う行事が行われている
起舟 きしゅう
漕初 こぎはじめ
船方祭 ふなかたまつり
船霊節句 ふなだませっく
船霊祭 ふなだままつり
船出始 ふなではじめ
船乗初 ふなのりぞめ
船乗初 ふなのりはじめ
船初 ふなはじめ
船始 ふねはじめ
―
遊戯
―
―
江戸時代の正月の子供の遊び
鶴と亀、尉と姥などめでたい図を描いた槌で玉を打つ
玉振振 たまぶりぶり
振振 ぶりぶり
振振毬打 ぶりぶりぎっちょう
―
習俗
ほいかご
ほゑかご
1月10日に、大阪市浪速区にある今宮戎神社(いまみやえびすじんじゃ)で行われる十日戎の祭礼に、南新地の芸妓や舞妓らが福笹をたてた駕籠に乗り参詣すること
戎籠 えびすかご
福助籠 ふくすけかご
戎駕 ほいかご、ほえかご
宝恵籠 ほえかご
―
習俗
ほうらい
―
中国の神仙思想に登場する三神山のひとつである「蓬莱山(ほうらいさん)」を模した、主に関西地方で飾られる正月の祝儀物
米を盛った三方(さんぼう)の上に、熨斗鮑・勝栗・昆布・橙・海老・穂俵・裏白・柿・梅干など積み重ねて飾り付けたもの
掛蓬莱 かけほうらい
包蓬莱 つつみほうらい
蓬莱飾 ほうらいかざり
蓬莱山 ほうらいさん
蓬莱台 ほうらいだい
蓬莱盆 ほうらいぼん
喰積 くいつみ
幸木 さいぎ
生活
ほだわらかざる
ほだはらかざる
正月の祝いに穂俵を、蓬莱に添えるなどして飾ること
じんばそう じんばそう
神馬藻 じんめそう
たわらも
莫告藻 なのりそ
ほんだわら
―
遊戯
―
ぽつぺん
薄い硝子でできたフラスコ状の玩具
細い管から息を吹き込むと、薄い底の部分が膨らんだり凹んだりして、「ぽこんぽこん」と微かな音が鳴る
ぽこんぽこん
―
習俗
―
―
中国地方を中心にその年の幸福を予祝して小正月に行われた行事
かせどり
ことこと
―
芸能
まいぞめ
―
新年になって初めて舞を舞うこと
舞始 まいはじめ
―
食
まちじる
―
京都の町内にあった寄合で出席者に提供された簡単な菜飯
汁会 しるかい
惣汁 そうじる
十日汁 とうかじる
町羹 まちじる
―
生活
まつおさめ
まつをさめ
門松など、正月の松飾りを取り払うこと
お松払ひ おまつはらひ、おまつはらい
門松取る かどまつとる
松上り まつあがり
松送り まつおくり
松下し まつおろし
松倒し まつたおし
松取る まつとる
松直し まつなおし
松引 まつひき
―
娯楽
まりはじめ
―
新年になって初めて蹴鞠をすること
蹴鞠始 けまりはじめ
初鞠 はつまり
―
芸能
まんざい
―
新年を祝う門付けのひとつ
御万歳 おまんざい
尾張万歳 おわりまんざい
加賀万歳 かがまんざい
門付万歳 かどづけまんざい
門万歳 かどまんざい
才蔵 さいぞう
千秋万歳 せんしゅうばんざい、せんずまんざい
万歳 まんざいだゆう
万才太夫 まんざいだゆう
万歳楽 まんざいらく
三河万歳 みかわまんざい
大和万歳 やまとまんざい
才蔵市 さいぞういち
芸能
まんざいおうぎ
―
鶴亀・松竹梅などめでたい図柄を版にした万歳で使う扇
万歳扇 まんざいおうぎ
―
生活
みかまぎ
―
正月15日に、文武百官がその年の燃料として宮中に献上する薪
御薪奉る みかまぎ
―
生活
みかんかざる
―
正月の祝いにミカンを注連縄や蓬莱に添えたり、鏡餅に載せて飾ること
―
―
習俗
みずいわい
みづいわひ
小正月のころに、新婚の夫に水を浴びせて祝う風習
水浴せ みずあびせ
水掛祝 みずかけいわい
水掛振舞 みずかけぶるまい
―
芸能
さいたんみつもの
―
歳旦開きの席で作る発句 (ほっく) ・脇句 (わきく) ・第三の3句のこと
三物 みつもの
三物売 みつものうり
三物俳諧 みつものはいかい
三物連歌 みつものれんが
―
習俗
むいかとしこし
―
正月7日を7日正月と称し、その前日の正月6日を年越しとして祝ったこと
神年越 かみとしこし
六日年 むいかどし
六日日の年取 むいかびんおとしとり
―
食
むすびこんぶ
―
昆布を細く切り小さく結んだもの
乾かして酒肴にしたり、雑煮や大福茶に入れたりする
睦昆布 むつみこんぶ
―
生活
めいしうけ
―
正月三が日に、玄関や店頭に置いて、年賀客からの名刺を受けて入れておく器
名刺交換会 めいしこうかんかい
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習俗
もぐらうち
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田畑を荒らす土竜の害を除くための小正月の予祝行事
うろこもち打
土竜打 もぐらうち
土竜追 もぐらおい
土竜送り もぐらおくり
土竜脅し もぐらおどし
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生活
もちあい
もちあひ
大正月と小正月の中間 正月8日から14日まで
暮についた餅を食べきり、小正月までの間の餅のない時期のこと
松あいき まつあいき
餅あわい もちあわい
餅中 もちなか
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生活
もちばな
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紅白の餅をちぎって水木や柳などの枝に付けたもの
稲穂の餅 いなほのもち
団子花 だんごばな
花飾 はなかざり
花餅 はなもち
繭玉 まいだま
繭玉 まゆだま
繭団子 まゆだんご
餅木 もちき
餅手鞠 もちでまり
餅の花 もちのはな
餅穂 もちほ
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労働
ものよし
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正月に家々をめぐって祝言を述べて歩く、覆面姿の門付け芸
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生活
もらいゆ
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正月16日、また7月16日の藪入りの日に、江戸の銭湯のこの日一日の収入を、客の体を洗う男「三助(さんすけ)」が祝儀としてもらうこと
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労働
やぶいり
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江戸時代の正月16日前後に、奉公人が休みを貰い親元などに帰ること
親見参 おやけんぞ
里下り さとおり
六の餅 ろくのもち
宿入 やどいり
宿下り やどくだり
家父入、養父入 やぶいり
後の薮入
生活
やぶこうじかざる
やぶかうじかざる
正月の祝いに藪柑子を、注連縄や蓬莱に添えるなどして飾ること
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労働
やまはじめ
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新年になって初めて山に入って仕事をすること
斧始 おのはじめ
烏呼 からすよび
木伐初め ききりぞめ
木樵初 きこりぞめ
手斧始 ちょうなはじめ
のさかけ
初手斧 はつちょうな
初登 はつのぼり
初山 はつやま
初山入 はつやまいり
初山踏 はつやまふみ
二日山 ふつかやま
山初 やまぞめ
山誉め やまほめ
若山踏 わかやまふみ
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生活
ゆいぞめ
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新年になって初めて髪を結うこと
初結 はつゆい
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生活
ゆこうかざる
ゆかうかざる
正月の祝いに柚柑を、注連縄や蓬莱に添えるなどして飾ること
柚子飾る ゆずかざる
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芸能
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新年になって初めて矢を射ること
射初 いぞめ
射場始 いばはじめ
初弓 はつゆみ
的始 まとはじめ
弓場始 ゆみばはじめ
弓矢始 ゆみやはじめ
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生活
よみぞめ
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新年になって初めて読書をすること
草子の読初 そうしのよみぞめ
読書始 どくしょはじめ
初草紙 はつそうし
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習俗
れいうけ
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正月三が日の間に、年賀客の挨拶を玄関で受けること
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習俗
れいじゃ
れいじや
年賀にまわり歩く人
賀客 がかく
門礼 かどれい
門礼者 かどれいじゃ
年賀客 ねんがきゃく
年始客 ねんしきゃく
初礼者 はつれいじゃ
礼受 れいうけ
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生活
れいちょう
れいちやう
年賀に来た客に署名してもらう帳面
門の礼帳 かどのれいちょう
礼受帳 れいちょううけ
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芸能
れんがはじめ
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室町幕府や江戸幕府が新年に催していた連歌の会
初連歌 はつれんが
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生活
わかえびす
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江戸時代の京坂地方で、元日の早朝に売り歩いた恵比須像を刷ったお札
若恵比須 わかえびす
若夷売 わかえびすうり
若夷迎え わかえびすむかえ
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生活
わかしお
わかしほ
元日の早朝、海から汲んできて神に供える潮水
初浜 はつはま
若潮祝い わかしおいわい
若潮売 わかしおうり
若潮汲む わかしおくむ
若潮迎え わかしおむかえ
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生活
わかみず
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元日の朝に家の長や年男が恵方を拝んで汲む水
一番水 いちばんみず
井華水 せいかすい
初水 はつみず
福水 ふくみず
若井 わかい
若水桶 わかみずおけ
若水汲み わかみずくみ
若水迎え わかみずむかえ
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農事
わたうちぞめ
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新年になって初めて綿打ちをすること
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生活
わらいぞめ
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新年になって初めて笑うこと
初笑顔 はつえがお
初えくぼ はつえくぼ
初笑 はつわらひ、はつわらい
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生活雑貨
わらごうし
わらがふし
門神に献上する米や餅などの供物を入れるのに用いる藁で編んだ籠
幸籠 さいわいかご
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
またいらしゃいな。