小豆粥
食 習俗
現代的仮名
あずきがゆ
歴史的仮名
―
意味
旧暦の正月15日の小正月の朝に、米と小豆を炊き込んだ粥
小豆粥を食べることで1年間の邪気を祓い無病息災にて過ごせるという風習
子季語
赤小豆粥 あずきがゆ
粥掻棒 かゆかきぼう
粥節句 かゆせっく
粥初 かゆぞめ
粥だめし かゆだめし
粥箸 かゆばし
管だめし くだだめし
十五日粥 じゅうごにちがゆ、じふごにちがゆ
望粥の節句 もちがゆのせっく
望の粥 もちのかゆ
関連季語
―
阿茶羅漬
食
現代的仮名
あちゃらづけ
歴史的仮名
―
意味
関西地方の正月料理のひとつで漬物の一種
アチャラはポルトガル語で野菜や果物の漬物のことで、蓮根や大根、蕪、牛蒡などの野菜をこまかく刻んで、酢、酒、醤油、砂糖、唐辛子などで漬けたもの
子季語
―
関連季語
―
穴一
遊戯
現代的仮名
あないち
歴史的仮名
―
意味
地面に小さな穴をあけ、約1メートル離れた線の外から銭などを投げ入れて勝負を競う子供の遊び
子季語
穴市 あないち
穴一銭 あないちぜに
関連季語
―
売初
労働
現代的仮名
うりぞめ
歴史的仮名
―
意味
新年になって初めて商売をすること
子季語
商初 あきないぞめ
商始 あきないはじめ
初売 はつうり
初売出し はつうりだし
福袋 ふくぶくろ
関連季語
―
恵具摘
農事
現代的仮名
えぐつみ
歴史的仮名
ゑぐつみ
意味
エグの若菜を摘むこと
「君がため山田の沢にゑぐ摘むと雪消の水に裳の裾濡れぬ」(万葉集 巻10 1839 / 作者未詳)という和歌で使われている季語
恵具(えぐ)とは、灰汁(あく)が強い「蘞(えぐし)」を意味する植物で、「黒慈姑(くろぐわい)」、または「芹(せり)」ではないかと言われているが、具体的にどの植物を指しているのかは不明
子季語
えぐの若立 えぐのわかたち、ゑぐのわかたち
えぐの若菜 えぐのわかな、ゑぐのわかな
えぐの若生 えぐのわかはえ、ゑぐのわかはえ
関連季語
―
絵双六
遊戯
現代的仮名
えすごろく
歴史的仮名
ゑすごろく
意味
絵入りのすごろく
正月の室内遊戯のひとつ
子季語
紙双六 かみすごろく
官位双六仏 かんいすごろく
出世双六 しゅっせすごろく
陞官双六 しょうかんすごろく
浄土双六 じょうどすごろく
道中双六 どうちゅうすごろく
飛双六 とびすごろく
廻り双六、回り双六 まわりすごろく
名物双六 めいぶつすごろく
役者双六 やくしゃすごろく
関連季語
―
鏡開
食 習俗
現代的仮名
かがみびらき
歴史的仮名
―
意味
正月11日に、お供えしてあった鏡餅を下ろし、割って食べること
子季語
お供へくづし
鏡ならし かがみならし
鏡餅開く かがみもちひら
鏡割 かがみわり
具足開 ぐそくびらき
関連季語
鏡餅 かがみもち
鏡餅
習俗
現代的仮名
かがみもち
歴史的仮名
―
意味
正月に飾る丸餅
大小二個の鏡餅を三方に重ねて、伊勢海老、橙、裏白、串柿、昆布などで飾り、神仏に供える
子季語
御鏡 おかがみ
御鏡 おかがみ
御供餅 おそなえもち
飾餅 かざりもち
具足餅 ぐそくもち
据り餅 すわりもち
餅鏡 もちかがみ
鎧餅 よろいもち
関連季語
伊勢海老 いせえび
裏白 うらじろ
具足餅 ぐそくもち
鏡開 かがみびらき
書初
芸能
現代的仮名
かきぞめ
歴史的仮名
―
意味
新年になって初めて書や絵をかくこと
子季語
吉書 きっしょ
吉書始め きっしょはじめ
試穎 しえい
試簡 しかん
試觚 しこ
試毫 しごう
試春 ししゅん
試筆 しひつ
試免 しめん
初硯 はつすずり
筆始 ふではじめ
関連季語
―
鍬始
農事
現代的仮名
くわはじめ
歴史的仮名
くははじめ
意味
新年になって初めて農事を行うこと
子季語
大鍬初 おおくわぞめ
お鍬立 おくわたて
鍬初 くわぞめ
鍬始 くわはじめ
鋤初 すきぞめ
鋤始 すきはじめ
田打正月 たうちしょうがつ
作初 つくりぞめ
農立 のうたて
農始 のうはじめ
初鍬入 はつくわいれ
初田打 はつたうち
堀初 ほりぞめ
関連季語
―
稽古始
芸能
現代的仮名
けいこはじめ
歴史的仮名
―
意味
新年になって初めて武術、音曲、華道、茶道などの稽古を始めること
子季語
初稽古 はつげいこ
関連季語
―
削り掛
習俗
現代的仮名
けずりかけ
歴史的仮名
けづりかけ
意味
小正月の飾り物
柳・みずき・接骨木などの枝を細く削り、稲穂や花房のようにしたもの
子季語
粟穂稗穂 あわほひえほ、あわぼひえぼ
木花 きばな
削掛挿す けずりかけさす
削花 けずりばな
穂垂れ ほだれ
ほいたけ棒 ほいたけぼう
ほんだる
穂垂れ ほんだれ
削掛掛る けずりかけかかる
関連季語
―
独楽
遊戯
現代的仮名
こま
歴史的仮名
―
意味
正月の男子の玩具のひとつ
円錐状に削られた木製の胴に、先のとがった軸を通し、その軸に紐を絡め回転させて遊ぶもの
子季語
独楽打つ こまうつ
独楽の紐 こまのひも
独楽廻し こままわし
ごんごん独楽 ごんごんごま
銭独楽 ぜにごま
叩き独楽 たたきごま
唐独楽 とうごま
貝独楽 ばいごま
博多独楽 はかたごま
半鐘独楽 はんしょうごま
無精独楽 ぶしょうごま
曲独楽 きょくごま
負独楽 まけごま
関連季語
―
小松引
娯楽 習俗
現代的仮名
こまつひき
歴史的仮名
―
意味
正月の初子の日に、朝廷貴族が野に出て小松を引き抜いて遊んだ平安時代の行事
子季語
子の日 ねのひ
子日草 ねのひぐさ
子日衣 ねのひごろも
子の日の遊 ねのひのあそび
初子 はつね
初子の日 はつねのひ
関連季語
―
五万米
食
現代的仮名
ごまめ
歴史的仮名
―
意味
正月料理のひとつ
カタクチイワシの幼魚を素干しものを炒り、砂糖・醤油で煮上げたもの
子季語
小殿原 ことのばら
田作り たづくり
関連季語
―
宝船
習俗
現代的仮名
たからぶね
歴史的仮名
―
意味
七福神や宝物を乗せた帆船
七福神や宝物を乗せた帆船を描いた絵
元旦の夜あるいは正月二日の夜に、宝船の絵を枕の下に敷いて眠ると、縁起のいい「初夢」を見ることができるといわれている
子季語
―
関連季語
―
橘飾る
習俗
現代的仮名
たちばなかざる
歴史的仮名
―
意味
正月に橘を注連縄や鏡餅などに添えて飾ること
子季語
柑子飾る こうじかざる
蜜柑飾る みかんかざる
藪柑子飾る やぶこうじかざる
柚柑飾る ゆこうかざる
柚子飾る ゆずかざる
関連季語
―
棚卸
習俗
現代的仮名
たなおろし
歴史的仮名
―
意味
決算時に企業や店舗が、年の初めに商品・製品・原材料などの在庫と台帳を照らし合わせて、在庫数を確かめること
一般的には、決算期末に行われているが、業種や在庫状況によっては、定期的に実施することもあるので季節感は薄い
子季語
店卸 たなおろし
初棚卸 はつたなおろし
関連季語
―
俵子
食
現代的仮名
たわらご
歴史的仮名
たはらご
意味
冬に海鼠(なまこ)を干したもの
子季語
煎海鼠 いりこ
金海鼠 きんこ
俵魚 たわらご
初俵 はつたわら
関連季語
―
帳綴
労働
現代的仮名
ちょうとじ
歴史的仮名
ちやうとぢ
意味
正月4日または11日に、商人がその年に新しく使う帳簿を綴じて祝うこと
子季語
御帳綴 おちょうとじ
新通 しんかよい
帳祝 ちょういわい
帳書 ちょうがき
帳始 ちょうはじめ
関連季語
―
勅題菓子
食
現代的仮名
ちょくだいがし
歴史的仮名
―
意味
新年の歌会始の勅題にちなんで売り出す正月菓子のこと
子季語
御題菓子 ぎょだいがし
勅題菓 ちょくだいか
関連季語
―
草石蚕
食
現代的仮名
ちょろぎ
歴史的仮名
―
意味
正月料理の黒豆の上に添えられるシソ科の多年草
子季語
甘露子 ちょうろぎ
丁呂木、長老木、丁呂喜 ちょろぎ
滴露 てきろ
関連季語
―
ちょろけん
芸能
現代的仮名
―
歴史的仮名
―
意味
正月の門付け芸の一種
江戸時代後期から明治にかけて、京阪地方で福禄寿などの大きな張り子を頭にかぶり、三味線・太鼓・ささらなどに合わせて早口に祝言を唱えて回ったもの
子季語
―
関連季語
―
苞入
習俗
現代的仮名
つといれ
歴史的仮名
―
意味
正月20日に、伊勢山田で行なわれた行事
手土産を苞にして神職に宝物の拝観を乞うたこと
子季語
―
関連季語
―
綱引
スポーツ 神事
現代的仮名
つなひき
歴史的仮名
―
意味
小正月のころの満月の夜に行われていた年占行事
地区対抗で一本の大綱を引き合い、勝った方が豊作豊漁になるとして、その年の豊凶を占った神事
現在はスポーツとして運動会などで行われている
子季語
綱曳 つなひき
縄引 なわひき
関連季語
―
紡初
労働
現代的仮名
つむぎぞめ
歴史的仮名
―
意味
新年になって初めて糸を紡ぐこと
子季語
―
関連季語
―
出初
習俗
現代的仮名
でぞめ
歴史的仮名
―
意味
新年の初めに、消防士が集まって種々の消防演習などを行う儀式
子季語
消防出初 しょうぼうでぞめ
水上消防出初式 すいじょうしょうぼうでぞめしき
出初鐘 でぞめがね
出初式 でぞめしき
梯子乗 はしごのり
初出 はつで
関連季語
―
手毬
遊戯
現代的仮名
てまり
歴史的仮名
―
意味
正月遊びのひとつ
色糸で美しく仕上げられた手毬を手に弾ませて遊ぶ
子季語
手鞠 てまり
手毬唄、手毬歌 てまりうた
手毬子 てまりこ
手毬つく てまりつく
初蹴鞠 はつけまり
関連季語
―
戸開初
住
現代的仮名
とあけぞめ
歴史的仮名
―
意味
江戸時代の正月2日に、表戸を初めて開くこと
子季語
戸開始 とあけはじめ
関連季語
―
投扇興
遊戯
現代的仮名
とうせんきょう
歴史的仮名
―
意味
正月の酒席遊戯のひとつ
方形の台の上にイチョウ形の的を置き、少し離れた所から開いた扇を投げて、的を打ち落とす遊び
子季語
投扇 とうせん
投扇 なげおおぎ
関連季語
―