天文
星や月などの天体や、雨や雷などの気象を表わす季語。
気象
あきかぜ
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秋になって吹く風
秋の風 あきのかぜ
金風 きんぷう
金風飄々 きんぷうひょうひょう
素風 そふう
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天体
あきたかし
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秋の空が澄んで高く感じられること
秋髙 しゅうこう
空高し そらたかし
天高し てんたかし
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気象
あきのあめ
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秋に降る雨
秋雨 あきさめ、しゅうう
秋黴雨 あきついり
秋の村雨 あきのむらさめ
秋霖 しゅうりん
後の村雨 のちのむらさめ
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気象
あきのあらし
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秋に吹く嵐や台風
秋の大風 あきのおおかぜ
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気象
あきのかげ
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薄暗い曇り空に紅葉の山が浮かんでいる様子
秋の影 あきのかげ
秋翳 しゅうえい
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気象
あきのかすみ
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秋にみられる霞*かすみ
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天体
あきのくも
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秋空に浮かぶ雲
秋雲 しゅううん
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天体
あきのそら
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秋の澄みきった空
秋空 あきぞら
秋天 しゅうてん
秋旻 しゅうびん
旻天 びんてん
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気象
あきのにじ
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秋に見られる虹
秋虹 あきにじ
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天体
あきのほし
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秋の澄んだ夜空に輝く星
秋北斗 あきほくと
白鳥座 はくちょうざ
ペガサス
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気象
あきのゆやけ
あきのゆふやけ
秋にみられる夕焼け
秋夕焼 あきゆうやけ
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天体
あきばれ
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空気が澄んで晴れ渡っている秋の空
秋晴るる あきはるる
秋日和 あきびより
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天体
あきひでり
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秋になっても晴天が続き雨が降らず、水が涸*かれること
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気象
いなずま
いなづま
雷雨のときなどに、空中での放電によって起こる電光
いなたま
いなつるび
稲光 いなびかり
稲の殿 いねのとの
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気象
いろなきかぜ
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もの寂しさを感じる秋に吹く風
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天体
いわしぐも
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白い小さな雲が、イワシの群れのように広がっている雲
白い小さな雲が、魚のうろこのように群がり広がっている雲
鱗雲 うろこぐも
鯖雲 さばぐも
ひつじ雲 ひつじぐも
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気象
きり
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水蒸気が細かい水滴となって、煙のように浮遊*ふゆうする現象
朝霧 あさぎり
薄霧 うすぎり
海霧 がす
川霧 かわぎり
霧雨 きりさめ
霧時雨 きりしぐれ
霧雫 きりしずく
霧の海 きりのうみ
霧の香 きりのか
霧の雫 きりのしずく
霧の谷 きりのたに
霧の帳 きりのとばり
霧の籬 きりのまがき
霧襖 きりぶすま
狭霧 さぎり
濃霧 のうむ
野霧 のぎり
山霧 やまぎり
夕霧 ゆうぎり
夜霧 よぎり
霞 かすみ
夏の霧 なつのきり
冬の霧 ふゆのきり
天体
くだりづき
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十五夜の満月から下弦*かげんの半月へと次第に欠けていく月
下弦の月 かげんのつき
下り月 くだりづき
望くだり もちくだり
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天体
しけ
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悪天候により海が荒れること
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気象
あきかげ
しゅういん
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秋の曇り空
秋陰り あきかげり
秋曇 あきぐもり
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気象
しゅうぎょう
しうげう
秋の夜明け
秋の暁 あきのあかつき
秋の夜明 あきのよあけ
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気象
しゅうこう
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秋らしい景色
秋の日ざし
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気象
そうらい
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さわやかに吹く秋風の音
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天体
たつたひめ
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秋を司る女神
日本には季節をつかさどる女神が存在すると考えられており、 春は佐保姫、夏は筒姫、秋は竜田姫、冬は宇津田姫
奈良県奈良市北部にある竜田山*たつたやまは、平城京*へいじょうきょうの西にあり、中国から伝わった五行思想*ごぎょうしそうで「西」は「秋」に当たり、秋の野山の造化を司ると言われている
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佐保姫 さおひめ
筒姫 つつひめ
宇津田姫 うつたひめ
天体
つき
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澄んだ秋空に大きく明るく輝く月
有明月 ありあけづき
庵の月 いおのつき
遅月 おそづき
下弦の月 かげんのつき
月光 げっこう、げつくわう
月明 げつめい
弦月 げんげつ
上弦の月 じょうげんのつき、じやうげんのつき
新月 しんげつ
月影 つきかげ
月白 つきしろ
月の秋 つきのあき
月の出 つきので
月の道 つきのみち
月夜 つきよ
閨の月 ねやのつき
初月 はつづき
二日月 ふつかづき
三日月 みかづき
宿の月 やどのつき
夕月 ゆうづき、ゆふづき
夕月夜 ゆうづくよ、ゆふづくよ
弓張月 ゆみはりづき
宵月 よいづき、よひづき
夜夜の月 よよのつき
夏の月 なつのつき
春の月 はるのつき
冬の月 ふゆのつき
気象
つゆ
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大気中の水蒸気が冷えて凝結*ぎょうけつし、草の葉などに付着*ふちゃくした水滴
朝露 あさつゆ
芋の露 いものつゆ
上露 うわつゆ
下露 したつゆ
白露 しらつゆ
露けし つゆけし
露しぐれ つゆしぐれ
露の秋 つゆのあき
露の袖 つゆのそで
露の玉 つゆのたま
袖の露 そでのつゆ
露の身 つゆのみ
露の宿 つゆのやど
露の世 つゆのよ
露葎 つゆむぐら
初露 はつつゆ
夕露 ゆうつゆ
夜露 よつゆ
露寒 つゆざむ
露霜 つゆじも
天体
のぼりづき
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新月から満月へと徐々に満ちていく月
上弦の月 じょうげんのつき
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天体
ほしづきよ
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満点の星の光で月夜のように明るい夜
星明り ほしあかり
ほしずくよ
ほしづくよ
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気象
ゆうづきよ
ゆふづきよ
夕方に出ている月
夕方に月が出ている夜
旧暦 8月の新月の日から8日ごろの上弦*じょうげんの月
旧暦 8月の新月の日から8日ごろの上弦の月の夜
夕月 ゆうづき
宵月 よいづき
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天体
りゅうせい
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大気中に宇宙の塵*ちりが入ってきて、空気との摩擦*まさつによって白熱し発光したもの
流れ星 ながれぼし
星飛ぶ ほしとぶ
星流る ほしながる
星走る ほしはしる
夜這星 よばいぼし
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