秋を題材にした作品
文学
秋 / 芥川龍之介
伊豆の踊子 / 川端康成
夜のピクニック / 恩田陸
など
枕草子
枕草子*まくらのそうしとは、平安時代中期に日本の第 66代天皇 一条天皇*いちじょうてんのうの皇后*号は中宮、のち皇后宮 藤原定子*ふじわらのさだこ
/ ていしに女房*にょうぼう
/ 貴族に仕える女官として仕えた、清少納言*せいしょうなごんが書いた随筆。
秋は夕ぐれ
夕日のさして
山のはいと近うなりたるに
枕草子*まくらのそうし烏(からす)の
寝どころへ行くとて
三つ 四つ 二つ 三つなど
飛びいそぐさへ
あはれなり
まいて
雁*かりなどの列*つらねたるが
いと小さく見ゆるは
いとをかし
日入りはてて風の音*おと
虫の音*ねなど
はたいふべきにあらず
秋は夕暮れ(が良い)
夕日が映えて
山の端にぐっと近づいたころに
カラスが
巣に帰ろうとして
三羽 四羽 二羽 三羽と
飛び急いでいる様子さえも
心が惹かれる
言うまでもなく
雁などが連なって飛んでいる様子が
とても小さく見えるのは
たいそう趣がある
日が暮れてから聞こえてくる
風の音や、虫の音なども
また言うまでもない
万葉集
万葉集*まんようしゅうとは、奈良時代末期につくられたとされる、日本に現存する最古の和歌集のこと。
やまおうえ おくら
奈良時代初期の貴族・歌人
秋の野に
咲きたる花を
指折りかき数ふれば
七草の花
秋の野に
咲いている花々を
指折り数えてみれば
七種類の花
ふじわら の としゆき
平安時代前期の貴族・歌人・書家
秋来ぬと
目にはさやかに
見えねども
風の音にぞ
おどろかれぬる
秋が来たと
目にははっきりと
見えないけれども
風の音で
それと気付かされた
ふじわら の としゆき
白露の
色は一つを
いかにして
秋の木の葉を
千ぢに
染むらむ
白露の
色は白一色なのに
どのようにして
秋の木の葉を
色とりどりに
染めるのだろうか
おおしこうち の みつね
平安時代前期の歌人・官人
風吹けば
落つるもみぢ葉
水清み
散らぬ影さへ
底に見えつつ
風が吹くと
散り落ちた紅葉の葉は
池の水が清く澄んでいるので
まだ散っていない紅葉の影もて
水底に映って見えている
古今和歌集
古今和歌集*こきんわかしゅうとは、平安時代前期に醍醐天皇の命により作られた勅撰和歌集*ちょくせんわかしゅう 全20巻のこと。
ふじわら の としゆき
平安時代前期の貴族・歌人・書家
平安時代前期の歌人・官人
秋来ぬと
目にはさやかに
見えねども
風の音にぞ
おどろかれぬる
秋が来たと
はっきりと目には
見えないけれども
風の音で
それと気付かされた
ありわら の むねはり
平安時代前期の貴族・歌人
秋の野の
草の袂*たもとか
花薄*はなすすき
穂に出てて
招く袖と
見ゆらむ
秋の野の
草の袂なのか
花ススキは
咲き出た穂が
恋しい人を招く袖のように
見えているのだろう
ありわら の むねはり
我のみや
あはれと思はむ
きりぎりす鳴く
夕影の大和撫子*やまとなでしこ
私だけが
美しいと思うのだろうか
コオロギが鳴く
夕方の日の光に映える撫子の花を
古典音楽
秋の曲(箏曲) / 宮城道雄
秋の言の葉(箏曲) / 宮城道雄
秋の曲 / 吉沢検校
嵯峨(さが)の秋(箏曲) / 菊末検校
秋の夜(江戸端唄)
秋の七草(江戸端唄)
など
クラシック音楽
協奏曲集「四季」協奏曲第3番ヘ長調「秋」/ アントニオ・ヴィヴァルディ
ピアノ曲集「四季」より「10月 秋の歌」/ ピョートル・チャイコフスキー
練習曲 作品25第 11番 イ短調「エチュード」/ フレデリック・フランソワ・ショパン
「ベルガマスク組曲」第3曲 「月の光」/ クロード・ドビュッシー
荒城の月 / 滝廉太郎
など
童謡・唱歌
もみじ
まっかな秋
夕焼け小焼け
赤とんぼ
とんぼのめがね
里の秋
虫のこえ
七つの子
証城寺のたぬきばやし
おおきなくりのきのしたで
十五夜お月さん
まつぼっくり
月
など
ポピュラー音楽
古今和歌集*こきんわかしゅう秋桜(こすもす) / 山口百恵
三日月 / 絢香
木枯らしに抱かれて / 小泉今日子
蕾*つぼみ/ コブクロ
風立ちぬ / 松田聖子
茜色の約束 / いきものがかり
楓 / スピッツ
September / 竹内まりや
輝く月のように / Superfly
など
絵画
秋冬山水図 / 雪舟
秋、積みわら / ジャン=フランソワ・ミレー
花瓶の黄金の菊 / ピエール=オーギュスト・ルノワール
など